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【名盤クロニクル】痛快な言葉遊び 一青窈「&」

(画像提供:Amazon.co.jp)

J-POPで耳に残るアーティストには、声が魅力的だったり、歌がうまかったり、メロディやビートがカッコよかったりといった要素以外に、ライミング(押韻)の面白さがある。
一種の言葉遊びであるが、これが上手なアーティストとしては宇多田ヒカルと一青窈が際立っていると思うので、今回は一青窈のアルバム「&」を紹介する。

一青窈といえば、「ハナミズキ」が代表曲になっているが、この曲のイメージから脱却して、より多彩な世界を目指したのが、このアルバム「&」である。

1曲目 「Banana millefeuille」は、ファンキーなビートに乗って軽快に歌いながら、自分の名前「ひととよう」を面白く歌っている。
2曲目「ホチKISS」は、キュートなラブソング、事務用品のホッチキスと「KISS」をうまくライミングした楽しい曲である。
4曲目の「かざぐるま」は、「ハナミズキ」路線のしっとりしたバラード、新境地を開拓した切ないバラード「指切り」、そして笑えるのがBONNIE PINKのモノマネっぽいサウンドで聴かせる「ピンクフラミンゴ」など、1曲1曲が趣向を凝らしており、捨て曲なしの充実アルバムだ。

どんな言葉遊びが散りばめられているかは、ぜひ聴いて感じてほしい。楽しい気持ちになることは間違いないだろう。

(収録曲)
1. Banana millefeuille
2. ホチKiss
3. うれしいこと。
4. かざぐるま
5. 影踏み
6. 指切り
7. アンモナイト
8. Oh la la
9. ピンクフラミンゴ
10. &
11. さよならありがと
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)