空前の就職氷河期だ。就職内定率は62.5%へと急落し、10人中4人は内定が出ない状況だ。求人総数は約95万人から約72万人へと、約23万人も減っており、内定獲得競争はいっそうの激しさを増している。
そうした中で近年、就職活動のための塾に通う学生が増えているという。大学受験や資格取得のための塾通いは一般的だが、就活にも塾があるのか。その実態に迫るべく、国内随一の就活塾を取材した。
今回取材に応じてくださったのは、東京や大阪など全国6拠点で就活塾「楽!楽!内定塾」を展開する株式会社ガクーの柳田氏だ。5年前に東京で立ち上げ、今年からは大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台など全国展開を図っており、塾生は現在約120名。前年から2倍以上に急増しているという。
まず、「楽!楽!内定塾」を立ち上げたきっかけは何だったのか。柳田氏は次のように語る。 「5年前に私たちが「楽!楽!内定塾」を立ち上げた際、就職活動を支援する塾はほぼ皆無でした。しかし、高校受験や大学受験のために塾を利用するのに、就職活動という自分の人生を大きく左右する大切な勝負で、専門塾がないのは不思議でした。就職活動って、成功させる手段があまりないんです。今後の日本を背負っていく学生の夢を壊さないためにも、第一志望の企業から内定を取ってほしいと考え、塾を立ち上げました。」
確かに、勉強については学校や塾で先生から教わるが、就職活動は自分で独自に情報収集をしている学生がほとんどだ。しかも、勉強は「答え」を見れば、一人で勉強もできるが、就職活動では、「答え」は誰も教えてくれない。正解がわからないまま活動するのは、効率の悪いことだし、就職氷河期である今はなおさら、着実に内定を勝ち取るためにプロの指導が必須だと言えよう。
「楽!楽!内定塾」は現在、2011年卒の学生、すなわち今、就活真っ只中という学生を対象に開講している。早い学生は7月から入塾するが、今からでも間に合うという。入塾後、まずは面接やエントリーシート、グループディスカッションなどの基礎を講義形式で教わり、その後、模擬面接などの実践的なプログラムを行っていく。「毎週何曜日に授業」と固定されていないので、自動車教習所のように自分のスケジュールに合わせて自由に予約し受講できるのも嬉しい。
就活では企業から落とされた時に、その原因までは教えてもらえないので、やみくもに落ち込むしかない。しかし、「楽!楽!内定塾」なら一人ひとりを丁寧に見てくれ、なおかつ「どこが良くてどこが悪いのか」「どうすれば受かるのか」といったフィードバックをもらえるのが特長だ。前述の柳田氏は、「楽!楽!内定塾」では、延べ3,000人の内定ノウハウを持っており、「学生時代に頑張ったこと」「志望動機」など定番の質問の「方程式」は確立しており、誰でも簡単に書けるようになる、と自信を見せる。
さて、気になるのは費用だ。「楽!楽!内定塾」では何と、内定までの受講料が19800円からと、学生の懐に優しい金額設定となっている。最も高い東京校でも約15万円で、これは資格取得・英会話の塾に比べて半額程度の金額だ。高校、大学受験で塾通いをした場合には100万円以上の月謝を払っているので、それに比べると、人生最大のターニングポイントである就職活動に対する自己投資の金額はこれでも安すぎるくらいだろう。
「就職活動は最高の自己投資」ではないだろうか。例えば業界1位と業界5位の会社だと、年収でおよそ200万円から400万ほどの違いがある。40年働いたとしたら、生涯年収で1億円以上の差になる計算だ。中小企業から大手企業には転職難しい状況を考えると、就職活動をおざなりにするということは、1億円を放棄するのと同じようなものだ。
「楽!楽!内定塾」という名前には「就活を楽しむ!」という意味も込められている。一人で不安な就活をするより、仲間を作って情報交換をしたり、共に支え合いながら就職氷河期を乗り越えていけるのも塾通いの大きなメリットと言えよう。
「楽!楽!内定塾」では現在、全国各地で緊急対策コースへの入塾を受け付けており、例年以上に人気のため来月26日で募集を締め切るという。このほか、来月には、東京、大阪、京都、神戸、名古屋、福岡、札幌、仙台でセミナーを開催するので、入塾を検討している人はまずはセミナーで雰囲気を体感してみてはいかがだろう。日程などの詳細は「楽!楽!内定塾」のホームページへ。
http://naitei-jyuku.jp/
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)