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身体障害者の”性”を考える。「タブー」に正面から挑むイベント開催

身体障害者にとって性とは何なのか。性的な欲求を持つのは誰にとっても極めて自然なこと。しかし、障害を持つ人のそれについて語られる場面は多くはない。この、これまであまり表の世界に出てこなかった問題に、大胆にメスを入れるコンテストが開催されることとなった。

 NPO法人ノアールは、創設五周年を記念して『身体障害者のセクシャリティ・コンテスト』を実施することを発表した。これは身体障害者と性をテーマにした論文や川柳・標語、もしくは映像作品を広く募集するというもので、最優秀賞には賞金10万円川柳・標語は3万円)と賞状が贈られる。なお、審査にはリリー・フランキー氏や放送作家の鈴木おさむ氏が特別選考委員として迎えられる。
 このコンテストの主なテーマは、身体障害者にとって性とは何か、ということだ。身体障害者の自慰やセックスを援助するセックスボランティアの存在が河合香織氏によるノンフィクション『セックスボランティア』で広く知られるようになったが、まだまだこのテーマはタブー視されているのが現状だ。そうした現状にメスを入れるという、切実なテーマがこのコンテストには込められている。
とはいえ、堅苦しく考える必要はない。俗に言う健常者が自然な欲望としてセックスや自慰をしたいと思うように、身体障害者も同じ欲望を持っていても不思議ではない。身体障害者に対する偏見を引っくり返す遊び心こそが求められている。
 応募資格は18歳以上であれば性別や国籍は問わず、募集期間は11月15日(必着)までとなっている。詳細は特定非営利活動法人ノアールのサイトにて。
(TechinsightJapan編集部 稲田つばす)