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スガシカオとガチンコトーク!作詞の本音に迫る「佐野元春のザ・ソングライターズ」

NHK教育テレビで佐野元春がホスト役を務め、ゲストにソングライターを迎え、その「歌詞」について考察するトーク番組が放映されている。その名も「佐野元春のザ・ソングライターズ」。これまでのゲストは小田和正、さだまさし、松本隆という、普段トーク番組でじっくりと話を聞く機会が少ないアーティストが登場しているのも魅力だ。4人目のゲストはスガシカオ。佐野元春はどんな切り口でトークを繰り広げていくのだろう。

佐野元春は、80年にデビューしたシンガーソングライターであり、81年に発表した「SOMEDAY」は彼の代表曲のひとつ。稲垣吾郎と牧瀬里穂が主演し、「ヒューヒューだよー」との台詞が話題を呼んだフジテレビ月9ドラマ「二十歳の約束」(92年)の主題歌「約束の橋」の方が馴染みがある人もいるだろう。
83年に単身ニューヨークに渡り、帰国後日本語のラップの楽曲を発表するなど、時代の先駆け的存在として活動してきた。

この番組は、彼の母校・立教大学の教室で収録され、音楽や文学に興味のある学生たちが、聴講するだけではなく、ワークショップや質問という形でも番組に参加している。ちなみにこの番組は立教大学文学部百周年事業のひとつと位置づけられている。

スガシカオは、教科書に掲載されるまで有名になったSMAP「夜空ノムコウ」(98年)の歌詞を提供したことでご存知の方も多いと思う。彼をゲストに迎えた第1回目は、彼の生い立ちから始まり、時代によって言葉がどのような影響を受けるか、さらに歌詞を曲にのせるテクニックという音楽の専門的な話など興味深い話が次から次へと飛び出した。

またスガシカオが歌詞を書きとめていたという創作ノートも披露された。彼のファンならば、垂涎ものの品であり、なかなかお目にかかれないまさに貴重品だろう。代表曲のひとつ「黄金の月」の歌詞の手書きのページが映ったのだが、実際に発表された歌詞と異なっていることに気づいた。この後、手が加えられたのだろうと思うと実に感慨深い。

また、番組内でスガシカオの作品「SWEET BABY」を佐野元春が朗読したが、佐野自身が選んだというだけあって、この朗読が実にしっくりきていて、アーティスティックでかっこいい。これは2人のコラボレート作品と言えるのではないだろうか。

いずれも自身がシンガーソングライターである佐野元春だからこそ、ゲストのいろいろな話を引き出すことができるのだろう。彼が自分の体験と照らし合わせたり、実感をもったりしながら話を聞いている感じがよく伝わってくる。時おり見せる笑顔がとても優しい。

次回はスガシカオの第2回目。学生たちとのワークショップや質問を紹介するという。また今後、予定されているゲストは矢野顕子とのこと。佐野元春は、過去に彼女に歌詞を提供したり、コラボしたりしているので、またソングライター同士ならではの深い話が聞けそうでこちらも楽しみだ。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)