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15年前の少女誘拐事件と男女の愛憎劇 『BLACKBIRD ブラックバード』

7月17日(金)から8月9日(日)まで東京の 世田谷パブリックシアターで上演されるデビッド・ハロワー作による話題作『BLACKBIRD ブラックバード』。15年前の少女誘拐事件に端を発する男女の愛憎と、驚くべき意外な結末。スリリングなこの作品に挑むのは、大人気ドラマ『臨場』(テレビ朝日系)』の内野聖陽。内野は文学座出身で、数々の舞台経験もある。そしてその評価は極めて高い。『臨場』の倉石同様、舞台でも繊細で型破りな演技が期待できるか。

2007年度ローレンス・オリビエ賞で最優秀作品賞を受賞した鬼才・デビッド・ハロワー作『BLACKBARD』。この作品は、エジンバラの、インターナショナル・フェスティバルのために書き下ろされ、その衝撃的な内容から瞬く間にロンドン、ニューヨークの演劇界において話題をさらった。

演出は、古典・現代劇問わず、小劇場から大劇場まで、ジャンルもストレート・プレイからミュージカルまで幅広く活躍をする日本の演劇界の重鎮、栗山民也。15年前の少女誘拐事件に端を発する男女の愛憎と、驚くべき結末を描き出している問題作『BLACKBIRD ブラックバード』にどのような切り込みを入れるか楽しみである。

少女に対する事件を起こし、今は別人として生活をしている男レイを内野聖陽が、歳月を経て成長した少女ウーナを伊藤歩が演じる。目的がわからず突然目の前に現れたウーナの存在がガラスのように突き刺さるレイ。犯罪者の烙印が押された男を、やさしい温かみが持ち味の内野がどこまでリアルに演じるか、やがてこの15年間についてのこと、そして当時の‘こと’について話し始めるウーナ。スリリングな会話劇が展開されていく。
やがて明らかになるふたりの本当の関係と、意外な真実とは?
ふたりの間にあったのは虐待だったのか、それとも愛なのか、真実はふたりだけが知っている。
クールで美しい女性に成長した少女ウーナを演じる伊藤歩の“透明感”にも注目である。

『BLACKBIRD ブラックバード』(世田谷P公式HPリンク)
[作] デビッド・ハロワー [演出] 栗山民也  [出演] 内野聖陽/伊藤歩
7月17日(金)~8月9日(日) 世田谷パブリックシアター、全国順次公演予定。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)