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【ドラマの女王】 “おくりびと”的なドラマ。 『 ヴォイス ~ 命なき者の声 ~ 』

2009年3月2日 11:30

今回の【ドラマの女王】は『 ヴォイス ~ 命なき者の声 ~ 』(フジテレビ系)。日テレの某ワインドラマに少し分けてあげて!と言いたくなるほどトップな視聴率(と言っても14~5%。)を誇るこのドラマ。人気の秘密を探ってみた。




生きている人間だけではなく、亡くなった人の声に耳を傾ける「法医学」。日本では変死した遺体の約1割しか解剖がされないが、患者の死亡理由をしっかり調べる事により、遺族を安心させて、かつ明日の医学にも役立てようという、大事な学問である。
そんな「法医学」のゼミ生たちの青春日記。

登場人物の5人の学生みなさわやかだ。
最初は心臓外科のゼミをとろうとした大己(瑛太)、15年前、心臓発作で亡くなった母親の足のアザを不審に思い続けて法医学を志す佳奈子(石原さとみ)。ボンボンの亮介(生田斗真)、オタクの哲平(遠藤雄弥)、実は解剖が怖い彰(佐藤智仁)。彰は、法医学によって冤罪が晴れた元不良の過去を持つ。プラス教授の佐川(時任三郎)と辛口美女の助教のセンセイ玲子(矢田亜希子)とで、「人の死因を解明するチーム。」はカッチリとまとまっている。

第7話のお話「命がけのタイムセール」は、買い物途中に死亡した60代の女性が解剖室に運び込まれる。一度は解剖を承諾したものの、死亡した女性の夫・功(石橋蓮司)が怒鳴り込んできて、女性の遺体を持ち帰ってしまう。どうしても死因に納得がいかない佳奈子とゼミ生5人は、下町で靴店を営む夫の自宅を訪ね説得する。丹念に死亡した女性の足取りを追った5人の誠意に心を開いた夫は、妻の解剖を希望する。途中、「瑛太による“犬萌え”シーン」や、患者の死をめぐる事件性・病理性の有無なども丹念に調べていく米ドラマ「CSI:科学捜査班」みたいな“ヒラメキ場面”など、見どころも多い。さすが人気ドラマ。さすがモデル。瑛太の着ているコートがすごい色だ。

死因が解明され、「もう号泣」なラスト。怪優・石橋蓮司はうまいなあ。レオス・カラックスの作品 にも出ていると思ったら、こういう演技もできるんだ。

『ヴォイス ~』のつくりは、何となくしっとりとした日本的な「死」も尊重していて、映画『おくりびと』っぽい気もする。高齢化に伴い世の中、「旅立った後のアレコレ。」に注目が高まっているのか。
とにかく、5人のゼミ生の心が優しくて見ていてホッとする。こんな若者が医学を目指すなら、日本もまだまだ大丈夫。(実際医者は足りないのだが。)患者が死亡しているから、手術シーンもバタバタしないし、死体を扱うわりにはあんまりグロくない。

「死者の体はその人が最後に伝えたかった言葉を明確に語りかけてくれる。」法医学者にしか聞こえない“言葉や声”をつなぐのが自分たちの仕事なのだと、学生たちに語りかける佐川の言葉。延命では無いゆえ軽視されがちな「法医学」こそが崇高な医学である。と言わんばかり。チョイ・ホラーでスピリチュアルな臭いもするが、まあもっともである。

でも、自分が死んじゃった後でも、解剖されるのちょっと“痛そう”で嫌だなあ。

(編集部:クリスタルたまき)

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