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(c) ピクタ|写真素材 PIXTA
15年ほど前、パソコンユーザーはWindows派とMac派に別れて、互いに自分の世界の優越性を誇示していたものである。そのWindowsもMacも90年代にはとても不安定で、「もっと安定したOSを」という声が高まって、Linuxブームが起きた。
2000年代以降はWindowsもMacも安定したため、Linuxがパーソナル用として普及することはなかったが、ベンダーロックイン(特定のメーカーに縛られること)を嫌うお上が、Linux導入に踏み切る可能性も無いとは言い切れない。
そこで、どのOSに乗り換えても同じ環境で仕事や音楽・動画鑑賞などが楽しめるよう、Windows、Mac、Linuxと、どのOSでも使えるマルチプラットフォームアプリケーションを常用しておくことを提案したい。
現在、カレンダーツールやPIMや簡単な画像レタッチなどはWebサービスで優秀なものが提供されているため、可能な限りそちらを使うことをオススメしたい。以下は代表的なマルチプラットフォーム・アプリケーションである。
○インターネット環境
各 OSのデフォルトブラウザとメーラは、WindowsがInternet Explorer/Windows Mail、MacOSXがSafari/Mail、LinuxがFireFox/Thunderbirdとなっている。SafariはWindows版も提供され、FireFoxとThunderbirdはWindows、Mac、Linuxに対応している。よって特に問題がないのなら FireFox/Thunderbirdに統一したいところだ。どのOSに乗り換えてもプロファイル(個人設定)を簡単に移行できるため、面倒がないのが嬉しい。
○オフィスソフト
Microsoft Officeの寡占状態にあるオフィスソフトであるが、パーソナル用途ならウェブサービスのGoogle Docsで間に合ってしまう。会社で作ったファイルを家で編集したいのなら、やはりWindows、Mac、Linux対応の OpenOffice.orgで統一したい。
○音楽再生
定番iTunesは、Windows版とMac版があるので、特に支障がないのならiTunesで間に合うが、Linux版は残念ながら無いし、WindowsエミュレータのWINEでも動作しない。よってLinuxユーザーには、iTunesライクのインタフェースを持ち、機能面でも遜色ないSongbirdをオススメしておきたい。
○動画再生
「このツールで開けなかったら諦めろ」と云われるくらい多くのファイル形式に対応している定番VLCは、Windows、Mac、Linuxに対応している。メニューは使えないがDVD再生にも対応しており、暗号化されていないDVD-VR(ビデオモード)も再生できる。
○動画エンコード
暗号化されていないDVDや動画ファイルを、様々なデバイス向けにエンコードできるスグレモノツールHandbrakeがオススメである。複数のエンコード作業を登録して順次処理してくれるので、寝る前に10ファイルくらい登録しておけば、朝にはできあがっている。Windows、Mac、Linux対応である。
○画像管理とレタッチ
Googleの無料ツールPicasaが、めでたくMac対応したため、マルチプラットフォームアプリケーションの仲間入りをした。なお、逆光補正や汎用フィルタ、オモシロレタッチなどの加工はウェブサービスで優秀なものがたくさんあるので、そちらを利用したほうがよい。プロ水準のレタッチならAdobe製品の出番となり、Windows版とMac版が販売されている。
○Adobe Airアプリケーション
2008 年の大きなトピックのひとつが、Adobeの提供するアプリケーション実行環境「Adobe Air」がWindows、Mac、Linuxに対応したことである。Adobe Airで動作するアプリケーションは、3つのうちどのOSでも動作する。こちらのギャラリーで様々な対応アプリケーションを探すことが出来る。
○その他
音声変換処理やタグ編集など、Windowsプラットフォーム以外に良いツールがない場合、Windowsエミュレータである海外ソフトの Crossover Mac(Crossover Linux)を通して起動させるという技があるが、これはアプリケーションをひとつひとつテストして検証しなければ使えるかどうかわからないという難点があるものの、MacユーザーやLinuxユーザーにとっては朗報となる。これについては、回を改めて紹介してみたい。
なお、MacユーザーやLinuxユーザーは、積極的に便利なWebサービスを探して活用すべきであろう。プラットフォームの違いを吸収して様々な仕事をしてくれるのは、むしろWebサービスとその動作環境であるブラウザなのである。
(編集部 真田裕一)
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