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『チャンネーチャンバードーン!』――1度聞いたら忘れられない強いフレーズ。それを放つ当人は大きめサングラスにサマーセーター肩がけとバリバリのバブル絶頂期の業界人風ないでたちだ。夙川(しゅくがわ)アトム、ASH&Dコーポレーション所属のピン芸人である。
夙川のネタは昔話をモチーフにしたフリップ芸。これだけならば目新しいところはなにもないのだが、夙川は業界用語風の逆さ言葉を駆使してネタを進めていく。“バミる”や“てっぺん”など実際に使われている業界用語から、“シースー”や“ギロッポン”など芸能人すら今時使わないと苦笑するようなもの、果てはどんな業界人だって絶対に言わないだろうという言葉までとりあえず逆さにし、物語を展開していくのだ。
例えば浦島太郎なら“シマウラのローター”、赤ずきんちゃんなら“ズキ赤のチャンネー”、でたらめにもほどがある。夙川は終始この調子で誰もが知っている昔話を珍妙な言葉で進めていく。話し方のリズムも独特で、業界人が自分の考えた企画やカメラワークを誰かに話しているかのよう。フリップをめくるタイミングと言葉のテンションの合わせ方が絶妙におもしろい。
しかしながら、夙川のあまりにもおかしな言葉遊びは流して聞いているとまったく意味がわからない。「あらびき団」(TBS系)では夙川のネタに合わせて訳のテロップを出していたが、これが本当にありがたく、かつ夙川のおもしろさを引き出していた。私は何度か拙コラム内でネタ見せ番組におけるテロップの是非について触れてきたが、こういった使い方ならば大歓迎だ。
私が夙川を初めて見たのは2008年3月1日に放送された「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)の笑わず嫌い王決定戦。この日が2度目のテレビ出演(ちなみに1度目は2008年1月23日放送のあらびき団)だった夙川の印象は鮮烈なものだった。このコーナーに出演した無名芸人はことごとくメジャーになっているということもあり、その後も夙川の動向に注目していたのだが、ぱったりとメディアで見かけることはなかった。その原因は事務所の移籍に伴うトラブルにあるという説が有力のようだ。
その真偽はさておき、2009年そうそうに夙川は復活。1月1日早朝に放送された「新春ホワイトカーペット」(フジテレビ系)に登場し、相変わらずの胡散臭さ満点な業界人ネタを見せてくれた。1月14日には「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)、あらびき団と2番組に出演。今後もさらなる活躍が予想される。夙川アトムの時代が、ハイ来たドーン!
(編集部:三浦ヨーコ)
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