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「秋葉原無差別テロ事件「敵」は誰だったのか?アキバ事件の真相に迫る、超左翼マガジン『ロスジェネ』別冊2008」

2008年11月9日 13:36

東京・秋葉原で起きた17人殺傷事件。「犯人の動機は派遣先の自動車工場の冷たい待遇であった。」この事件をめぐって派遣社員、フリーターなどの非正規雇用者の置かれている厳しい現状に世間の目が向けられた。事件は社会のせいなのか?この問題を問う『ロスジェネ別冊2008 秋葉原無差別テロ事件 敵は誰だったのか』が10月に発売され、好調な売れ行きを見せている。定価630円の薄い本だが、その内容は濃い。




今年6月8日、加藤被告(26)は、秋葉原の交差点にトラックで突入して5人をはね、3人を死亡させた。さらに刃渡り約13センチのナイフで12人を刺し、4人を死亡させた。
「勝ち組は死んでしまえ」「ネットでも現実でも孤独だった」--。
加藤被告は携帯電話の掲示板に世間への恨みの言葉を書き連ねた。
このような若者が増えているのか、ネット上では大事件をおこした加藤被告に同情する声や、英雄視する者さえいる。

「事件は社会のせいなのだろうか?」

同情できない。みんな必死に生きている。「事件を社会のせいにするのは違う。(加藤被告は)てめえに負けたんだ」。と、これは一命をとりとめた被害者男性の言葉。
記者は、この男性の言葉にまったくもって同感だが、超左翼マガジン『ロスジェネ』の編集長、浅尾大輔氏は各方面からの批判覚悟で、社会の責任を問いただす。

秋葉原事件は何を私たちにつきつけたのか。若者に対して「希望」を語れるのか。若者と大人は果たして連携できるのか。
『蟹工船』再読ブームの火付け役となった浅尾氏と、同じフリーター問題に着手する若き論客らを招き開かれたシンポジウムの全記録。
反戦アート集団「桃色ゲリラ」を主宰する女性運動家で画家の、増山麗奈の書き下ろし挿画、容疑者のネット上での全書き込みが、合わせて掲載される。

今年春に発売された、超左翼マガジン『ロスジェネ』の創刊号と合わせて読むとわかりやすい。

派遣労働に従事する青年労働者は、なぜ、白昼の東京・秋葉原で凶悪事件を起こしたのか。
類似の事件が続くものの事件消費の波にのまれていくいま、このような事件を二度と繰り返さないために、何が必要なのか、私たちに何ができるのか――。

それを考えさせる1冊である。

(今後、随時この問題を掲載します。)

超左翼マガジン『ロスジェネ』
「社会のせいにするな…重傷の男性やっと復帰へ」毎日新聞 2008年10月11日

(編集部:空野ひこうき)

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