唯一の希望は代理母を見つけることだった。
そんな時、イーストレンフルーシャーにある町バーヘッドで助産師学生として学ぶ傍ら4人の子供を育てているジェニファー・ハリデーさん(Jennifer Halliday、36)は、共通の友人を通じてエイミーさん夫妻の事情を知り、2人の願いを叶えるため代理母になることを決意したという。
「生後間もないクラークくんを亡くし、エイミーさん夫妻がどれほど心を痛めているか…そのことを聞いた私は、夫妻が再び子供を授かるための手助けをしたいと思ったのです。助産師学生である私は、エイミーさんが妊娠した場合のリスクを十分に理解しています。4人の子供を出産して、妊娠経過はすべて順調だった私ならきっと役に立てると思ったのです。そして夫のジェイミー(Jamie)に相談したところ、彼は『2人のために赤ちゃんを産めるのならそうすべきだ』と言ってくれました。私はエイミーさん夫妻に連絡し、実際に会ってお互いの家族について知ったのち、代理母になると申し出ました。」
そのように語ったジェニファーさんは、あらゆる検査や様々な手続きを経てエイミーさん夫妻の胚移植を受け、そして8月18日にロイヤル・アレクサンドラ病院で体重8ポンド6オンス(約3800グラム)のコニーちゃんを出産した。
出産を迎えたのは助産師学生として1年目の試験に合格した矢先のことで、これから2年目の勉強に入るジェニファーさんは代理母としての経験について次のように話している。
「助産師学生でありながら妊娠し、出産について勉強しながら他の母親たちを助けるという経験は、私の人生において重要なことでした。患者さんの元気な姿や喜ぶ姿を見られることは看護師や助産師にとってとても嬉しいことです。私は母親であること、そして他の人の幸せを見ることが大好きです。なのでエイミーさん夫妻が健康な赤ちゃんを授かることができて本当に嬉しく思っています。」
そんなジェニファーさんに敬意を表し、コニーちゃんに「ジェニファー」というミドルネームをつけたというエイミーさん夫妻は、彼女への感謝の気持ちをこのように述べている。
「これまで困難なことも多くありましたが、私たちは再び親になることができて幸せだと思っています。私たちの夢をすべて叶えてくれたジェニファーさんに心から感謝しています。」
画像は『BBC 2023年9月1日付「Couple thank student midwife who gave birth to their daughter」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)