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writer : ac

【海外発!Breaking News】母アザラシ、ハワイのビーチで遊泳中の女性を襲う「子を守ろうと攻撃止めず」(米)

周囲からは「オーマイガー」「早く上がって来て!」「ライフガードはどこ?」といった叫び声が上がっていた。

女性の夫は「妻が殺されてしまう」と慌ててビーチまで走っていったそうだが、女性は騒ぎを聞いて駆けつけたカヤックに救助され、顔や背中、腕を裂傷したものの命に別状はないという。

なお襲撃の現場を目撃したカート・オオツカさん(Curt Otsuka)は「カヤックが助けに来なければ、女性は噛みちぎられていたろうね。女性は恐怖で叫んでいたけど、あの襲撃は子を守ろうとする母アザラシの本能だよ」と当時のことを振り返る。

またある目撃者は「女性があの一帯に近づかないよう、以前警告を受けていた」と明かしており、同ビーチによく来るという女性も「どんなに看板を立てて警告してもルールを守らない人は必ずいる。女性はアザラシの生息域に侵入したから攻撃された。あれは女性の責任よ」とあきれ顔で語った。

事故を受け、アザラシの親子の監視を続ける非営利団体「ハワイ・マリン・アニマル・レスポンス(The Hawaii Marine Animal Response)」は、少なくとも今後2週間は同ビーチでの子育てが続くことから、親子を見かけた際は少なくとも45.7メートル(150フィート)の距離を取り、海でのアクティビティを行わないように改めて注意喚起した。

今月9日に誕生したばかりの雄の赤ちゃん(画像は『Hawaii Marine Animal Response 2022年7月13日付Facebook「PO8 IS A…BOY!」』のスクリーンショット)

ちなみに女性に非難の声があがっていることに対し、夫は次のように述べて妻を擁護した。

「私たちはハワイ入りして3週間になり、アザラシの赤ちゃん誕生のことも親子に近づかないよう警告する看板があることも知っていました。妻は何も悪いことはしていません。たまたまあの場所にタイミング悪くいたため襲われてしまったのです。」

一方で女性は「夫も私も昨夜は一睡もできませんでした。目を閉じると、母アザラシの口が目の前にちらつくのです」とトラウマとなってしまったことを明かし、こう続けた。

「私は教師で、環境や野生動物については関心があり、生徒に自然保護についても教えています。捨てられた釣り針があれば拾いますし、3年前には釣り糸に絡まったカメを発見し報告したほどですよ。」

なおDLNRは「女性がアザラシの襲撃を誘発したわけではない」と結論付け、女性に対して罰金は科さないというが、アメリカ海洋大気庁(NOAA)は今も調査を継続中だという。

救助される女性(画像は『Hawaii News Now 2022年7月26日付「WATCH: Swimmer injured after encounter with nursing monk seal mother in Waikiki」(Source: HawaiiNewsNow)』のスクリーンショット)

NOAAによると、ハワイモンクアザラシは絶滅危惧種で約1570頭のうち1200頭が北西ハワイ諸島に、他の400頭はハワイの主要な島々に棲んでいるという。オアフ島には約70頭が生息し、体長は1.8~2.1メートル、体重は181キロ~272キロにもなる。雌のほうが大きいそうで、ロッキーはこれまでカウアイ島で12頭の子を産んでおり、ワイキキでは2017年に続き2頭目の出産になるという。

画像は『Inside Edition 2022年7月26日公開 YouTube「Swimmer Gets Attacked by Mama Seal」』のサムネイル、『Hawaii Marine Animal Response 2022年7月13日付Facebook「PO8 IS A…BOY!」、2022年7月26日付Facebook「SAFETY AROUND HAWAIIAN MONK SEALS」』『Hawaii News Now 2022年7月26日付「WATCH: Swimmer injured after encounter with nursing monk seal mother in Waikiki」(Source: HawaiiNewsNow)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

アザラシが子育て中であることを警告する看板(画像は『Hawaii Marine Animal Response 2022年7月26日付Facebook「SAFETY AROUND HAWAIIAN MONK SEALS」』のスクリーンショット)

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