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writer : flynn

【海外発!Breaking News】南アフリカ人に母国語の一般常識テストを行うライアンエアー、不正解で搭乗拒否

さらに複数の有効なビザを見せてようやく搭乗を許可された。

2016年からロンドンで暮らしているケープタウン出身のディネシュ・ジョセフさん(Dinesh Joseph)も、アフリカーンス語のテストを受けさせられた。彼は5月22日、スペインのランサローテ島からロンドンのガトウィック空港に戻る際、このテストを渡されたそうだ。ジョセフさんも英語でのテストを求めたが、ライアンエアーのスタッフは「これはあなたの言語です」と相手にしなかったとのこと。しかも「このテストはライアンエアーのルールであり、テストに答えないと飛行機に乗れない」と言われた。質問はアフリカーンス語、ジョセフさんの回答は英語、それを添削するのがスペイン人というおかしな状況だったそうだ。ジョセフさんは「なぜ政府ではなく航空会社がこのような検査をするのか、また航空会社の対応も悪く猿のように扱われた」と激怒しており、一緒に旅行していたイギリス人の恋人は呆れていたという。その後、ジョセフさんはライアンエアーに正式に苦情を申請したが、何の反応もないそうだ。

イギリス人夫の配偶者ビザでイギリスに2年住んでいるキャサリン・ブロンズさん(Catherine Bronze)の場合は、11歳の息子とともにアイルランドにいる娘を訪ねていたが、5月22日にイギリスに戻るためアイルランド・ウエスト・ノック空港にて搭乗手続きをしようとしたところ、アフリカーンス語のテストを渡された。アフリカーンス語が流暢でないブロンズさんは英語の用紙を求めたが、職員に「頑張って」とだけ言われたそうだ。しかしテストは全問不正解だったようで、2人とも搭乗拒否されてしまった。パスポートが有効であり、生体認証付きの滞在許可証も見せたが職員は相手にせず、結局娘のもとに戻る手配をした。翌日にブロンズさんの夫がダブリンに飛び、2人を連れ戻してくれたが、「アフリカーンス語の質問に答えるだけで、なぜパスポートの不正を証明できるのか」とブロンズさんの怒りは収まらない。ブロンズさんもライアンエアーに連絡し、搭乗拒否された便の払い戻しを確認しようとしたがいまだ返答はないとのことだ。

ライアンエアーは『News24』の取材に対し、1999年英国移民亡命法第40条に基づき「乗客が正しい渡航書類で目的地に移動することを保証する責任がある」と述べた。さらに「南アフリカの偽造パスポートを利用する乗客が増加しているため、この国のパスポート所持者で当社の代理店が安全上問題があると認められる場合、追加の安全対策として簡単なアンケートに答えるよう乗客に求めることがあります」と答えている。

しかしイギリス高等弁務官事務所のイザベル・ポトヒッター報道官(Isabel Potgieter)は「このテストは英国政府が要求するものではない」と話しており、また在南アフリカ・アイルランド大使館のティム・レイリー公使(Tim Reilly)も「このテストはアイルランド政府による入国要件ではない」と語った。なお今回の件について、南アフリカ国際関係・協力省は調査を開始したという。

画像は『Gundo Mawela 2022年6月3日付Twitter「I see @Ryanair is happy to profile people entering Ireland racially to see if they are really South African.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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