海外発!Breaking News

writer : hanako

【海外発!Breaking News】体外受精で赤ちゃんを授かった夫婦、DNA検査で親子関係認められず受精卵の取り違えが発覚(米)

最終的に体外受精クリニックが業務委託していたラボ(受精卵培養室)で受精卵を取り違えていたことが確認され、ダフナさんには別の夫婦の受精卵が、ある女性にダフナさん夫婦の受精卵が移植され、2人の女児が1週間違いで誕生していたという。

そして2019年12月26日、ダフナさん夫婦は実子を育てていた夫婦に連絡を取り、同年12月31日に初めて実の娘と会うことになり、2週間後の2020年1月に2組の夫婦は正式にそれぞれの実子を迎え入れることになった。

アレクサンダーさんはその時の状況についてこう語っている。

「本当にあり得ない悪夢で、家族全員に精神的な負担を強いることになりました。信頼していたクリニックがこのような重大なミスをするなんて。私たちはゾーイ(Zoe)と名付けられた実の娘を家に連れてきたけど、彼女のことは何も知らなかった。ゾーイがどんな子なのかを覚えなければいけなかったのです。私はダフナが数か月間お世話をした赤ちゃんから別の赤ちゃんへとゆっくりと切り替えなければならないのを見ていました。死んではいないのに子供を弔っているかのようでした。」

ダフナさんも辛い心情をこのように吐露した。

「私は実の娘を妊娠することも出産することもできませんでした。彼女がこの世に誕生する瞬間を見ることも、生後数秒で抱きしめることもできませんでした。でも一番辛かったのは、当時5歳だった上の娘オリビア(Olivia)に伝えなければならないことでした。自分の妹だと思って可愛がっている赤ちゃんが妹ではないと説明しなければならないのですから。」

またダフナさんがオリビアちゃんに真実を伝えた時、「赤ちゃんを取り替えないでほしい」と懇願されたそうだ。

姉とは肌や髪の色が異なっていた赤ちゃん(画像は『The Mirror 2021年11月9日付「Parents’ agony as IVF mix up leads to couples giving birth to each others’ babies」(Image: Daphna and Alexander Cardinale)』のスクリーンショット)

この2組の家族は、今では休日や誕生日を一緒に過ごし親密な関係を維持しようと努めているという。

そして11月8日、ダフナさん夫婦はロサンゼルスに拠点を置く生殖専門病院「California Center for Reproductive Health(CCRH)」とそのオーナーであるエリラン・モル医師(Eliran Mor)を医療過誤、契約違反、過失、詐欺の罪で訴えることを発表した。

代理人である弁護士のアダム・ウルフ氏(Adam Wolf)はこの訴訟について、次のように述べている。

「これはカルディナーレさん一家にとって人生を左右する出来事であり、一生乗り越えることのできないトラウマとなっています。ダフナさんは実の子供を産むことも、胎動を感じることも、母乳を与えることもできませんでした。アレクサンダーさんも生まれる瞬間に立ち会うことができず、そして7歳になるオリビアちゃんは以前はおおらかな性格でしたが今では不安で怒りっぽくなり、両親に抱きつくこともなくなってしまったそうです。本当にひどい話です。CCRHとモル医師は自分たちの行動に責任を持つべきです。二度とこのようなことが起こらないようにするために規制が必要であることを世間に知ってもらうためにも、今回の件にスポットライトを当てたいのです。」

なお受精卵を取り違えられたもう一方の夫婦も、近日中に同様の訴訟を起こす予定とのことだ。

画像は『The Mirror 2021年11月9日付「Parents’ agony as IVF mix up leads to couples giving birth to each others’ babies」(Image: Daphna and Alexander Cardinale)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

赤ちゃんを可愛がっていた姉のオリビアちゃん(画像は『The Mirror 2021年11月9日付「Parents’ agony as IVF mix up leads to couples giving birth to each others’ babies」(Image: Daphna and Alexander Cardinale)』のスクリーンショット)

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