イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-c-emma

【イタすぎるセレブ達】“プライバシー重視”のメーガン妃が流産を告白した理由 「Are you OK?」の言葉に救われた過去

「目立ちたいだけ」「お涙頂戴」と切り捨ててしまうのは簡単だが、その背後にあるもっと大きなメッセージについても触れてみたい。

妃の寄稿文には、病院のベッドの上でヘンリー王子と互いの涙で濡れた手を絡め合いながら、我が子を失った心の傷を癒す方法に思いを巡らせた―というくだりがあるが、その時に妃が思い出したのは、昨年10月にイギリスで放送されたドキュメンタリー番組『Harry&Meghan: An African Journey』でジャーナリストのトム・ブラッドビー氏が発した「Are you OK?」(大丈夫ですか?)という3語だったと回想している。

自身の状態を気遣うブラッドビー氏の優しさに触れ、「お気遣いありがとうございます」「私の状態を尋ねてくれる人はそう多くはないので」と涙をこらえながら答えたメーガン妃の姿は当時大きな反響を呼んだが、妃はこの経験から傷ついた心を癒す最初の一歩はそんな他者への思いやりであり、ヒーリングのプロセスはまず相手を「Are you OK?」と気遣うことから始まる―と思い出したようだ。

さらには新型コロナウイルスに命を奪われた人々や、警察官による非人道的な暴力行為により命を落としたジョージ・フロイドさん、ブレオナ・テイラーさんなどを例に挙げながら、今年は多くの人々が「いつもと変わらない日常」を突然奪われたという事実に言及し、パンデミックによる閉塞感や社会の分裂も手伝い、私達は「かつてない孤独感に襲われている」と2020年のリアルな現状を振り返るのだった。

しかし心のドアを解放し自らの体験を共有したり、「Are you OK?」と相手を思いやり、その返答に真剣に耳を傾けることで悲しみを軽減したり、相手の心のドアを開くきっかけになるとも述べており、社会的距離があろうとも、顔の表情がマスクで隠れていようとも、まずは「Are you OK?」の言葉を相手にかけること、そうすることで互いが向き合い、癒され、繋がることができると妃は綴っている。

暗いトンネルの中をさまようような2020年も残すところわずか1か月ほどだが、かねてからプライバシーの確保を最優先に掲げ、メディアへの嫌悪感を露わにしていたメーガン妃が、あえてこのタイミングでパーソナルな体験を世界と共有した背景には、心の傷を一人きりで抱え込む人達がオープンにストーリーを分かち合える社会、「Are you OK?」と他人を思いやることのできる社会への願いが込められているのではないだろうか。

画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年9月25日付Instagram「Ladies who launch!」(Photo (C) PA images / Sussex Royal)』『ITV 2019年10月21日付Twitter「Follow the Duke and Duchess of Sussex on their African tour as they speak exclusively with @TomBradby #HarryAndMeghan」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)

ドキュメンタリー番組『Harry&Meghan: An African Journey』でのヘンリー王子とメーガン妃(画像は『ITV 2019年10月21日付Twitter「Follow the Duke and Duchess of Sussex on their African tour as they speak exclusively with @TomBradby #HarryAndMeghan」』のスクリーンショット)

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