
次のように語った。
「小さい頃から身体は大きかったけど、いつもアクティブだった。肥満が加速したのは2014年にオンラインの宅配サービス『Just Eat』に登録してからだよ。カード決算で宅配だけで1日30ポンド(約4100円)、年間で1万ポンド(約137万円)を使っていたんだ。食事は肉料理のケバブ、中国料理、ポテトチップスが中心で、それをダイエットコークやオレンジジュースと一緒に流し込んでいた。そのうえ夜遅くまでサンドイッチやスナックなどを食べて、1日の摂取カロリーは1万を超えていたね。一度は胃バイパス手術も考えたけど、保険の支払いを拒否されたよ。母はNHS(国民保健サービス)に『息子からカードを取り上げるべき』と言われたそうだよ。」
「母はいつも手料理を作ってくれたけど、私は宅配の食事にはまってしまったんだ。年をとるにつれて、ストレスも溜まってね。食べることでストレスを解消しているうちに、食べないといられない状態になった。一種の中毒だよ。それに身体のむくみや血圧など健康の問題もあってね。アメリカでの9週間の減量キャンプにも参加したけど、減った体重を維持することができなかったんだ。」
なお現在30歳のジェイソンさんだが、驚くことに今まで一度も働いたことがないという。
「一度だけ週末に働こうとしたことがあったけど、結局ダメだった。精神的にも身体的にもね。だから今は1週間毎に雇用・生活補助手当を197.6ポンド(約27000円)、障害者のための自立生活保障金を112.8ポンド(約15000円)もらっている。それと母が自治体から1か月に200ポンド(約27000円)の支援を受けているよ。宅配にかなりのお金をかけてきたから、家計は火の車だけどね。」
「医師には『今のままの生活を続けていたら、5年ももたずに心臓発作を起こすだろう』って言われたんだ。肥満は本人の責任だということはよく分かってる。でも宅配サービスの利用回数に制限を設けてくれたら、こんなことにはならなかっただろうね。」
ちなみにジェイソンさんは入院中で、医師の監視下に置かれている。リンパの流れが滞り手足などにむくみが生じるリンパ浮腫を抱えており、その治療とともに食事が制限されているようだ。
このニュースには「国や自治体は支援をやめるべき。しっかり働けばこんな問題は起きないはず。税金を無駄にしているだけ」「自業自得」「母親にも責任あり」「宅配のせいにするなんて、おかしいと思う」という厳しい意見がある一方で、「心の病気だよ」「しっかりとしたケアを受けて立ち直って欲しい」とジェイソンさんを応援するコメントもあがっている。
画像は『The Sun 2020年10月21日付「THE WEIGHT ESCAPE Britain’s 50st fattest man hoisted out of flat by crane after becoming addicted to fast food」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)