日本でも徳川埋蔵金が有名なように世界各地には様々な財宝伝説が伝わっており、トレジャーハントに人生を懸ける者も多い。このたびアメリカの大富豪が、10年前に隠した2億円相当の宝箱がついに発見されたことで話題を呼んでいる。『Washington Post』『The New York Times』などが伝えた。
宝探しの発起人となったのは、アメリカ空軍でパイロットとして活躍し、その後は美術商として財を成したフォレスト・フェンさん(Forrest Fenn、89)だ。現在はニューメキシコ州サンタフェに暮らすフェンさんだが、かつて腎臓がんの宣告を受けており、財産は自分が埋葬されるときに一緒に埋めるつもりだったという。しかし幸運にもがんに打ち勝ったフェンさんは2010年に財産を整理しようと思い立ち、13世紀に造られた青銅製の箱に金塊やコイン、ルビー、サファイヤ、ダイヤモンドなど総額2億円超(200万ドル)のお宝を詰め込み直し、ロッキー山脈の標高約1500メートル(5000フィート)に隠すことにした。
フェンさんは自伝の中で、宝探しの目的を「昔の冒険のように、みんなに自然の中に身を投じて熱中してもらいたいから」と明かしていた。
お宝の場所はロッキー山脈のどこかで、2010年出版のフェンさんの自伝『The Thrill of the Chase』に載せられた24行の詩が示すとしており、10年間で約35万人が世界各国からロッキー山脈に足を運んだという。
しかしロッキー山脈での宝探しは危険も多く、これまでに確認されているだけで宝探し中に5名が亡くなっており、