犬の飼い主が置かれている状況を理解し同情する人もいたようだ。実はこの飼い主が住んでいるアパートは建物全体が隔離措置を取られており、エントランスにはいくつかの赤い張り紙があった。
英国の「国際人道協会(Humane Society International:HSI」の国際メディア・ディレクターであるウェンディ・ヒギンズ氏(Wendy Higgins)は、この飼い主の行動について次のように語っている。
「この飼い主は新型コロナウイルスによって隔離中だと思われます。彼らは自分達が外へ出られない間、犬が散歩できるようにとこんな方法を思いついたのでしょう。つまりこの飼い主は、犬の健康と要望を満たさねばと考えたのだと思います。」
「この方法が動物福祉の観点から見て理想だとは言えませんが、少なくとも私はこの飼い主が“犬のためにした”という気持ちを認めてあげなければならないでしょう。」
「中国の一部の地域では、ペットが新型肺炎に感染するという根拠のない噂によってマンション上階から犬や猫が投げ捨てられ、地域自治体の職員が通りで犬を殴って殺害するという事態があることを私達は知っています。」
「しかしながら今、武漢とその他の多くの人々が向き合っている厳しい状況を理解しているからといって、こんな散歩方法を認める必要はありません。隔離されている皆さんが、今後ペットが安全に散歩できるような方法を見つけてくれることを願っています。」
ヒギンズ氏が語った内容からは、最近中国で「ペットが新型コロナウイルスに感染する」といった根拠のないデマ報道に踊らされ、飼っていた犬や猫を殺害する者より、動画の飼い主を尊重していることがうかがえる。
画像は『腾讯网 2020年2月17日付「网友居家隔离上演花式遛狗,风筝线有多长狗绳就有多长」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)