病院に入院することになってしまったのだ。この時のウーさんは、十分な栄養を摂っていなかったため体重が47ポンド(約21キロ)と痩せ細り、身長は135センチほどしかなく子供のように見えたという。
『BBC News』によると、ウーさんは栄養失調のほかに心臓と腎臓に疾患があることが分かった。しかも脱毛の症状により眉毛は抜け落ち、耳鳴りや不眠症にも悩まされていたようだ。
今回、ウーさんのことが中国国内で報じられた途端、SNSでは「アフガニスタンの難民よりもひどいじゃないか」「国の建国70周年の記念式典に莫大な費用をかけるよりも、もっと使い道があるはずだ」といった意見があがった。
そしてウーさんに対して支援の声があがり、地元の村人達は3万元(約46万円)の寄付金を集め、その他にも彼女の大学の教授やクラスメートから4万元(約61万円)の寄付金がウーさんに送られた。
また政府関係者は、ウーさんがかつて国から最低限の補助金を受けていたと声明を出している。それは1か月あたり300~700元とみられていたが、今回ウーさんは2万元(約30万円)の緊急救援基金を受け取ることができているという。
他にもSNSなどでウーさんを心配する人達の呼びかけで寄付金が集まっており、『The Independent』によるとその合計額は80万元(約1230万円)にものぼるようだ。しかしながら貴州省は中国国内でも貧しい省のひとつと言われており、ウーさんのようなケースは「氷山の一角だ」との声があがっている。
画像は『New York Post 2019年11月1日付「Chinese woman Wu Huayan nearly starves to death trying to support brother」(Guiyang Evening News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)