美容整形による被害者を救出するキャンペーンを行うアラナ・マメーバさん(Alana Mamaeva、32)のサポートを受け、摘出手術を受けたのだった。
キリルさんの異物摘出を行ったセチェノフ第一モスクワ国立医科大学(Sechenov First Moscow State Medical University)のメル二コフ医師は、ワセリンの危険性について次のように語っている。
「今回の手術ではまず、キリルさんの片腕から損傷した組織を摘出しましたが、血管や神経を残しつつも注入されたワセリン全てを取り除くのは一度の手術では不可能です。ワセリンは筋肉、皮膚組織または皮膚に浸透し血液の流れを妨げます。そして組織が死ぬとワセリンが石灰化して硬くなってしまうのです。キリルさんの腕を叩くと音がするのがわかります。ワセリンは保湿剤に過ぎず、身体に注入することは非常に危険です。」
「キリルさんは異物を注入による副作用について、理解していませんでした。彼の場合はワセリンが腕に留まっている状態でしたが、身体全体に拡散すると腎臓に悪影響を及ぼし最悪の場合、死に至ります。」
「最近はワセリンを胸や臀部などに注入された女性が、形が崩れたり、体調不良を訴えて病院を訪れるケースが増えています。ワセリンは安価ではありますが、絶対お勧めできません。」
キリルさんにはまだ数回の手術が必要だそうだが、ここまで大きくなった腕をもとに戻すのにはかなりの時間がかかるという。
ちなみに2016年には、シンソールを注入し続けるブラジル人男性(当時48歳)が話題になった。この男性もボディビルダーで「理想はアーノルド・シュワルツェネッガー。周りに何と言われようと注入をやめることはない」と語っていた。
画像は『LADbible 2019年11月16日付「Russian ‘Popeye’ Starts Surgery To Remove Three Litres Of Jelly From His Arms」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)