昨今、日本でも子どもの貧困が問題視されているが、このほどアイルランドでSNSに投稿された写真が多くの人の涙を誘っている。寒空の下で路上に段ボールを敷いた上に座り、ひとり炊き出しを食べるホームレスの男児の姿は先進国アイルランドの深刻な子どもの貧困化を浮き彫りにした。『The Sun』『Mirror』『Irish Mirror』などが伝えている。
アイルランドのダブリンを拠点にホームレスを支援しているボランティア団体「The Homeless Street Cafe」は、毎週火曜日にホームレスの人達のために炊き出しを行っている。
今月15日に街で行った炊き出しには多くのホームレスの人達が集まったが、その中に5歳ほどと見られる男児の姿があった。
男児はボランティアからその日の炊き出しであるカルボナーラをもらうと、気温が4度と寒い夜空の下、路上に敷かれていた段ボールに座ってひとりで食事を始めた。その姿を見たボランティアスタッフは、いたたまれない気持ちになった。
男児は現在、調理器具が備え付けられていない緊急避難用施設で暮らしており、学校が終わると時々炊き出しの場所まで来てひとりで夕食をとっているとのことだ。ボランティアスタッフらはこの男児を仮の名で「サム」と呼び、食事をしているサムの後ろ姿の写真をFacebookに投稿して次のように綴った。
「今日は(炊き出しで)本当に忙しい夜でした。しかし疲れているはずなのに、今夜会った男児のことが頭に焼き付いていて、ベッドに入っても寝つけませんでした。これはどう考えても間違っているし、悲惨なことです。毎週ごとに現状はひどくなっている。」
「サムはまだ5歳で、今夜の夕食であるカルボナーラを1枚の段ボールの上で食べています。この現状を受け入れることができますか?」
この投稿には多くの人が心を痛めたようで、