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writer : ac

【海外発!Breaking News】人間の傲慢の極み 娯楽と金のため繁殖・殺されるライオン 「ライオン・ファームビジネス」の残酷さ(南ア)<動画あり>

●飼育場で殺される前のライオンは、小さく汚い檻の中に数日間閉じ込められる。屠殺場の血で染まった床にはライオンの骨が積まれている。ライオンは皮を剥がされ、その骨格が輸出されるが、いらなくなった内臓は黒いプラスチックの袋に詰め込まれトラックで運ばれて処理される。

●2日間で50頭以上のライオンが、“エコ・ファーム”と呼ばれるある飼育場にて殺された。骨を薬などに使用するためだ。南アフリカでは飼育されたライオン800頭の骨の輸出が合法とされているが、実際はそれを上回る数が密輸されている。(南アフリカ政府は昨年7月、輸出枠を年間1500頭に拡大すると発表している。)1キロ125ポンド(約18,000円)、頭蓋骨を含む骨格は4,600ポンド(約66万円)で取引されるため、政府の利益は大きい。ライオンの骨の98%はベトナム、タイ、ラオスに持ち込まれ、100グラム769ポンド(約11万円)で売られている。中国では取引が禁止されているトラの骨の代わりにライオンの骨の人気が高まっており、これが闇取引の助長に繋がっている。

●飼育場ではトラとライオンを掛け合わせて繁殖させている。生まれた子供は早死にしたり、先天異常をもっているケースが多い。3歳のライガー(父がライオンで母がトラの子供)やタイゴン(父がトラで母がライオンの子供)は9歳のライオンの大きさと同等で、短期間でより多くの骨を手に入れることができるため、多くの利益をもたらす。

●ライオンは生後数日で親と引き離され、コンサベーション・センターなどに連れていかれる。ブリーダーは小さなライオンを観光客と遊ばせたり、写真撮影に使用しお金を儲ける。大きく成長し見栄えがするオスライオンはトロフィーハンティングに使われることが多い。

●これまでは8,000頭と言われてきたが、現在南アフリカには約12,000頭のライオンが飼育されており、これは南アフリカ国内の野生ライオン数の4倍にあたる。ライオンの繁殖・飼育を認めているのは世界でも南アフリカだけで、約200のファームが存在する。南アフリカ捕食動物繁殖協会(The South African Predator Association)は、ライオンを繁殖・飼育することこそ、野生ライオンの保護に繋がると述べている。

●100年前は世界に200,000頭いた野生ライオンが今では約20,000頭生息しているのみ。このままでは30年後には絶滅する可能性もある。

●ライオン・ファームビジネスは10年前には存在しなかったが、今は拡大の一方だ。しかしハンティングで懐が潤っているのは、限られた人だけだ。表向きは「野生ライオンの保護のためにもハンターが落としていくお金は必要」と謳っているが、全てはビジネスにすぎない。

●アシュクロフト卿は、飼育されトロフィーハンティングのターゲットになっていた11歳のオスのシンバを安全な場所に逃がすことに成功したことを明かしている。

人間の娯楽のため、金のためにライオンが飼育され殺されていく。野生動物でなければどんな扱いをしても赦されるという考えはあまりにも傲慢すぎる。

画像は『The Sun 2019年4月30日付「LIONS, RICH AND A LORD’S PROBE Barbaric scandal of lions bred to be shot as Tory peer calls for UK ban on import of captive lions」(Credit: LORD ASHCROFT)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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