海外発!Breaking News

writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】銀行強盗犯、受付カウンターの列に15分並んで待ち「金を渡せ」(英)

「いや、結構」という返事が返ってきた。

マネージャーの疑惑の目を逃れてついに自分の番が来たサイモンは、カウンタースタッフの女性にメモを渡した。「ファブリーズの中には酸が入っている。爆弾も持っているぞ。酸をかけられたくなかったら金を渡せ」と書かれたメモを見て驚愕したスタッフは、サイモンから手渡された黒のズタ袋に現金370ポンド(約53,000円)を入れた。そしてスタッフはこの時、恐怖に慄きながら追跡デバイスが付いた1,000ポンド(約143,000円)の偽札束も入れたという。金を受け取ったサイモンはすぐに銀行から出て、ガールフレンドの車で逃走した。

ところがスタッフが咄嗟の機転で入れたデバイスは作動せず、追跡ができないというハプニングが起こった。しかし幸いにも、地元の人がサイモンが乗った車を通報したことで、サイモンは数時間後に逮捕された。調べでは、ファブリーズの容器には酸ではなくファブリーズそのものが入っていたことがわかった。

12月13日にダラム刑事法院で行われた裁判では、サイモンが3年前に脳の怪我を患い認知障害があること、ギャンブルや酒にハマっていたことが明らかになった。判事が「計画的ではあるが素人の犯行」と発言するほど間抜けな銀行強盗事件だったが、やはり銀行のスタッフらには大きな影響を与えたようだ。恐怖を目の当たりにしたカウンタースタッフは数か月仕事を休まなければならないほどの精神的被害を受けた。同スタッフは「あの日、子供も椅子に座っていたし、多くのスタッフやお客様がいました。あの男によって私たち全員が傷つけられていた可能性もあるのです」と語り、支店マネージャーも「事件後もスタッフ一同が恐怖を感じており、支店を開けるのがナーバスになってしまった」と漏らしている。

3年4か月の実刑判決が下されたサイモンは逮捕後、銀行スタッフ全員に向けて「本当に申し訳ないことをしました」と謝罪の手紙を書いたという。このニュースを知った人からは、「少なくとも、列に並んで他の客をリスペクトしたわけか。変な強盗」「追跡デバイスが作動しないって…それはダメでしょ」「このニュースで一番ショッキングなのは、この男にガールフレンドがいるということだ」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年12月14日付「Bank robber politely queued for 15 minutes before threatening staff with ‘acid’」(Image: Durham Constabulary)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

怪しげな格好で受付カウンターの列に並ぶサイモン(画像は『Mirror 2018年12月14日付「Bank robber politely queued for 15 minutes before threatening staff with ‘acid’」』のスクリーンショット)

1 2