「音楽はどんな言葉も超えるもの。ストーリーでは語りつくせないものを音楽が語ることができる。音楽はどんな言語よりも雄弁だと感じました」、そして「毎日毎日このテーマについてもがいています。同時に感謝もしています。この曲を聞くたびに自分が信じているもの、正しいと思っていること、正しくないと思っていることについて闘う力、前進させる力をもらえていると感じます」と時に涙で声を詰まらせながら熱弁し、話し終えたときには会場に拍手が起こった。
ヒューは「初めてキアラがこれを歌ったときの動画は、『キアラ・セトル This Is Me ワークショップ』でググれば出てくる。彼女はこの曲でこの役を射止めました。すでに1200万人が見ています。ですから1億3千万人の日本の方にも見ていただきたい」と熱心に勧めた。
その『This Is Me』を大阪・登美丘高校ダンス部がパフォーマンスしていることについて、キアラは「実はあのビデオを最初に見たのは私なんですけど、3、4回じっくり見て、そのあとにヒューや彼のチームに見せて、本当にすごいなとみんな涙しました。私にもインスピレーションを与えてもらった。あのダンスは私たちの人生を変えたほど素晴らしいものでした」と感激した様子。ヒューも「昨夜のプレミアイベントに登美丘高校ダンス部のコーチが来てくれて、お礼を申し上げることができた。本当にビデオを見て感動しました。素晴らしかった」と称賛した。
またヒューのダンスについてキアラは、「最後の撮影のときにヒューは『LOGAN/ローガン』のプレスツアーをやっていました。ステッキを持ってトップハットをかぶって、すべてのダンスナンバーを一人でコツコツと練習していました。ウルヴァリンと同じ人がダンスしているとは思えなかった。自分を磨き上げる人、努力をする人なんだなと触発を受けました。ヒューみたいになりたいと思いました。真の意味でのアーティストです」と絶賛した。
ヒューは「8年がかりのプロジェクトです。歌いたくなったり踊りたくなったり、心から笑顔になれると思います。映画をぜひ楽しんでください」と呼びかけ会見場を後にした。
ちなみにヒューは「ハッピー・バレンタイン! 日本で女性から男性にチョコレートをあげる日に来られて嬉しいです」と日本のバレンタインデーに触れて、「でも、もらってないよ」とキアラに催促したものの「あげないわよ」とつれない返事。気にせずヒューは「実は今日帰るんですけど、(時差で)ずっと14日が続いてニューヨークでもまたバレンタインデーなので、妻にチョコレートをあげます」と愛妻家の一面を垣間見せていた。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)