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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】拒食症で自殺した15歳少女 両親が病院側を批判(英)

5月1日、ストックポート検死官裁判所で行われた死因審問でピッパさんの両親は「精神的疾患による拒食症は死亡率が非常に高いのにもかかわらず、病院側は効果的な治療を怠った。もし正しい治療が施されていれば、娘は命を落とすことはなかっただろう。娘の死の責任は病院側にある」とピッパさんが入院していたThe Priory Hospital Altrinchamを批判した。

これに対して、ピッパさんの治療にあたっていた思春期精神分析医は「食習慣やエクササイズ量をコントロールできるかという課題はあったが、自宅で試してみることも必要だと判断した。病院に戻ることになるという懸念もあったが、患者本人が不満を募らせていたこともあり長期入院させるのは逆効果という不安もあった」と述べている。

判事は「ピッパさんを退院させた病院の判断は適切と言えるが、患者の家族とのコミュニケーションを怠り、退院後1週間は統計学的にも自殺のリスクが増加することを警告しなかった」という評決で裁判を締めくくった。

この評決を受けた病院のパウラ・スタンフォード理事長は「ピッパさんの家族には心からお悔やみを申し上げます。このたびの判決を今後は十分考慮したい」と話しているが、検死審問に関わる慈善団体「Inquest」代表のデボラ・コールズさんは「家族は、ピッパさんを退院させることは非常にリスクが高いと知っていました。ピッパさんの死は精神が非常に不安定な状態で退院させたことにより起こったもので、病院側の患者へのケアが不十分ということを暴露しているようなものです」と語っている。

このほどピッパさんの死を悼んで寄付金サイトが設置されており、集まった募金はピッパさんのような拒食症に苦しむ患者の治療にあてられるという。

出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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