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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】中国製旅客機C919が年内にも初飛行 カタール航空CEOが強い興味

その旅客機は「中国商用飛機有限責任公司(Commercial Aircraft Corporation of China, Ltd 以下COMAC)が開発を進めてきた『C919』。客室内の通路が1つのいわゆるナローボディ機で、『China Daily』が伝えた最新データによれば座席数は150以上、航続距離は平均4,075kmとなるもようだ。2006年にスタートし、国内の200以上の企業と36の大学が参画する一大プロジェクトであることが2015年11月に大きく報じられた。

ボーイング737のライバル機となることを意識している様子のC919だが、世間からは「中国が旅客機など製造できるわけがない。自主開発などウソ」、あるいは「質の悪いパクリ旅客機と世界からバカにされるくらいなら、重要な部品はむしろ国産でない方が安心」といった声が多数聞かれた。当初予定されていた2016年初飛行という計画は頓挫し、C919がやはり“純国産”などではないことも徐々に分かってきた。

今年後半にもお披露目飛行が予定されている機体は、設計と組み立てこそ上海で行われるものの、米GE・アビエーションと仏スネクマの合弁事業であるCFMインターナショナルが開発にあたっている「LEAP-X1C」と呼ばれる高バイパス・ターボファン・エンジンを搭載するとのこと。アビオニクス(電子通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システムなど)もCFM製となるといい、COMACが使命としているであろうメカも含めた純国産旅客機の製造は「いずれは」ということのようだ。

なおCOMACの発表に嘘がなければ、C919の発注はすでに570件にも上っているもよう。そこには中華航空(China Airlines)、中国南方航空(China Southern Airlines)、中国東方航空(China Eastern Airlines)などが含まれているが、カタール航空のCEOも「いつまでもボーイングとエアバスの二社複占体制ではよくない。ライセンスを受けて中国で製造されたiPhoneが出回っているこの時代、中国から航空機を購入することに何ら躊躇はない」と語り、興味を示している。もっとも中国製のiPhoneには背面にリンゴならぬナシのマークがプリントされている偽モノもある。C919もよくよく評判と安全性を確かめてから発注していただきたいものだ。

なお2014年10月には、全面ガラス張りのごとく機内の全席から360度パノラミックな景色を楽しめる旅客機の開発が進んでいることをお伝えしていた。有機発光ダイオード(Oled)を利用して機内のスクリーン化を図るもので、英テクノロジー開発企業の「Centre for Process Innovation」は実現は10年以内と約束している。こちらの旅客機のお披露目飛行も待ち遠しい。

出典:http://shanghaiist.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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