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writer : ac

【海外発!Breaking News】400グラム台で産まれた“ミラクルベビー”の双子 もうすぐ10か月に(スコットランド)

スコットランド・ペイズリーに住むクレーア・ウィアーさん(31)とジェイムスさん(31)の娘、イモージンちゃん(Imogen)とアナベルちゃん(Annabelle)がこの世に生を受けたのは昨年4月3日のことだった。妊娠23週と4日で産まれた双子の赤ちゃんは、もうすぐ生後10か月を迎える。

「最初に産まれたアナベルはたったの15.5オンス(439.4グラム)しかなく、10分後に誕生したイモージンの体重は16.5オンス(467.7グラム)でした。2人とも私の手のひらにすっぽり収まってしまうほど小さかったのです。」

クレーアさんは愛おしそうに2人を見つめると、妊娠から出産、そして退院後の子育ての様子を語り始めた。

「妊娠7週で多少の出血はありましたが、22週まではなんとか順調でした。しかし22週半で突然破水してしまったのです。」

クレーアさんは地元の病院に搬送されたが、より設備の整ったグラスゴーのプリンセス・ロイヤル・マタニティ病院へと転院を余儀なくされる。

「双子で超低出生体重児である娘たちは、誕生後は新生児蘇生が欠かせないことから医師に赤ちゃんをどうするかは私たち夫婦次第であると言われました。蘇生をしない選択もありました。でも私たちは希望を捨てませんでした。その時の私は、赤ちゃんに“一時でも長くお腹の中にいて欲しい”とそれだけを願っていました。」

しかし妊娠23週に入るとクレーアさんの容態が悪化する。感染症の1つである敗血症を起こしたクレーアさんに、医師らは陣痛促進剤よる出産に踏み切った。

「出産後、2人は6週間を保育器で過ごしました。相次ぐ輸血と緊急手術で病院での4か月は痛みとの闘いだったはずです。」

不安でいっぱいのクレーアさんを支えたのはジェイムスさんと病院のスタッフだった。顧問医師は「2人があと2年早く産まれていたら、助かることはなかったでしょう。医学の進歩には目を見張るものがあります」と語っている。2人は生後2~3週まで目を開けることも泣くこともなかった。また衣服を着せると皮膚が裂けてしまうため、100日間はオムツと帽子だけで過ごしている。

クレーアさんは「最初に2人を抱っこした時はあまりにも小さくて身体が硬直してしまったのを覚えています。アナベルの足はジェイムスの親指の爪ほどしかありませんでした」と振り返っている。

ウィアーさん夫妻は多胎支援協会の「Twins and Multiple Births Association(Tamba)」から支援を受けているが、協会のスポークスマンは「イモージンちゃんとアナベルちゃんは非常に稀なケースです。まさにミラクルベビーと呼ぶにふさわしいと思います」と述べている。

アナベルちゃんは誕生してから138日後に退院し、2週間前に自宅に戻っていたイモージンちゃんと一緒に過ごすようになった。クレーアさんは「家族みんなが揃うって素晴らしいことです。2人の体重が500グラムに達した時、2人が初めて笑った時…ひとつひとつが喜びに変わりました。ゆっくりですが、初めて子供を持つ親が直面する普通の経験をさせてもらっています。私たちはほんとうにラッキーでした」と語る。

2人は今でも鼻チューブで酸素を吸入しているが、チューブが取れるのも時間の問題だという。また現在は11ポンド(約4990グラム)と12ポンド(約5440グラム)にまで体重が増え、寝返りも打てるようになったそうだ。

「ずっとベッドの上で寝ていた2人はお互いを意識することもありませんでした。でも今は違います。2人が関わりあうのを見ていると、とても可愛らしくて心が癒されます。」

超低出生体重児と言えば、2010年6月に840グラムと390グラムで産まれたオーストラリアの双子は、抱きしめあって困難を乗り越える姿が話題になった。イモージンちゃんとアナベルちゃんもお互いに支えあい、これからもたくさんの人に笑顔を届けて欲しい。

出典:http://www.dailyrecord.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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