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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】「未熟児を温めたい」 86歳の優しいおじいちゃん、ニット帽を編む日々(米)

「もうこの年齢になると新しい何かを学ぶのは難しい? そんなことはないさ。遅いスタートだったけど、自分にもこんなことができるんだとわかってからは毎日が楽しい。赤ちゃんのパパやママも本当に嬉しそうな顔を見せてくれるからね。どの子も可愛い孫みたいなものさ。」

『ABC News』のインタビューでそう語ったのは、ジョージア州コブ郡のアクワースにある介護付き住宅に暮らす御年86歳のエド・モーズリーさん。誰かのために役に立つ何かを始めてみたいと考えていた時に、住宅コミュニティのマネージャーが未熟児として誕生した赤ちゃんの頭を温めてあげようという発想のもと、とても小さなサイズのニット帽を編むボランティアを募集していることを知った。

元はエンジニアで編み物の経験などなかったエドさん。老眼が進んだ目にも辛いものがあったが、何とか娘に道具を揃えてもらい、編み物の本を見ながら独学で覚えていった。初めて編んだキャップにかかった時間は3時間以上。しかし今では毎月30枚を目標にひとつを1時間半で完成させるという。きれいにラップされたキャップは毎年約2,000人の未熟児が誕生するというアトランタの「ノースサイド病院」のNICU(新生児集中治療室)に贈られるが、管理責任者であるリンダ・ケリーさんもその企画を心から称えている。

「皆さんからの心温まる贈り物に赤ちゃんのご両親はとても感動していますよ。チューブをたくさん装着して保育器の中にいると、どうしても未熟児は病気の子のように見えて両親を落ち込ませてしまうのですが、保育器の横に贈り物が届いたり、ニットキャップをかぶったりするだけで雰囲気はがらりと変わるのです。両親の気持ちを明るくさせてくれる素晴らしい企画です。」

「ゴルフもテレビを見ることも好きだよ。でもクリスマス前だから頑張らないとね」と毎日せっせと編み物を続けるエドさん。これまでに編んだ55枚を超えるキャップと一緒に、エドさんに賛同した友人や家族、施設のスタッフによって編まれた300枚のキャップが病院へ届けられることになっている。

出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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