アメリカ・バージニア州に住む7歳少女は、生まれつき両手の手首から先がない。彼女のことを人々は“チャレンジャー”と呼ぶ。『abcnews.go.com』など複数のメディアが伝えている。
バージニア州チェサピークにあるグリーンブライアー・クリスチャン・アカデミーに通う小学校1年生アナヤ・エリックちゃん(7)は、生まれつき手首から先がないというハンディキャップを持つ。そんな彼女が今月初め、アメリカの全国手書きコンテスト「スペシャル・ニーズ部門」で優秀賞を受賞した。
言語教育専門出版会社「ゼナー・ブローザー(Zaner-Bloser)」がスポンサーを務めるこのコンテストは、今年で25回目。“読みやすい手書き文字を書きましょう”をコンセプトに毎年開かれ、応募者は30万人を超える人気ぶりだ。2011年には特別な支援を必要とする子供たちも参加できるように「スペシャル・ニーズ部門(Nicholas Maxim Special Award)」が設けられた。今年度は同部門の応募者50名の中で、7歳のアナヤちゃんの作品が優秀賞に選ばれた。
アナヤちゃんの母親ビアンカ・ミドルトンさんは「アナヤが生まれた時はショックで、どう育てていけばいいのかわかりませんでした。でもあの子はチャレンジャー。義手はつけていませんが靴の紐が結べるし、洋服の着替えもすべて自分でこなします」、また父親ゲイリー・エリックさんは「アナヤは空手も、サッカーもやりたいって。あの子にはリミットがないんです」と話す。「アナヤには困難を受け入れ、前に進むパワーと強い意志があるのです」と2人は口を揃えた。
そんなアナヤちゃんが文字を書く方法は独特だ。机の上に腕をのせて体重をかけると両腕の間に鉛筆を挟み、鉛筆の角度を調整しながら筆を進める。
学校長のトレイシー・コックス氏は「アナヤちゃんは自分を特別だとは思っていないのです。彼女はとっても頑張り屋さんで、手書き文字はクラスの中でも抜群に上手いですよ」と絶賛。アナヤちゃんには「何ができるの」ではなく、「できないことは何」と質問したほうがそぐわしいという。
大きなトロフィーを抱えたアナヤちゃん。地元メディアのインタビューに「このトロフィーは私の部屋に飾るの。トロフィーの絵も描かなくちゃ」と嬉しそうに答えている。アナヤちゃんにはトロフィーの他、1000ドルの賞金が授与された。
出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)