writer : tinsight-takazawa

「老後2,000万円問題」にどう立ち向かう? 岸博幸氏「年金だけで大丈夫ではない」

消費税が増税となる10月までいよいよ1か月足らずとなった。私たちのお財布事情はどのように変わるのか。また先日話題となった「老後2,000万円問題」にはどのように立ち向かえば良いのか。8月26日に都内にて「じぶん銀行が描く金融の未来 臼井朋貴社長×岸博幸 特別対談」が実施された。「正直言ってこれまでの金融の世界は、僕的な表現を使えば『クソな業界』だと思っていて…」と話す、元経産官僚で現在テレビや講演会などで活躍する岸博幸氏と、インターネット銀行「じぶん銀行」社長・臼井朋貴氏がキャッシュレス化や今後の投資の形などについて語った。

デジタル化の現代において金融の世界で「特に重視・注意すべきはこのキャッシュレスとAIの関係だと思いますね」と慶應大学大学院メディアデザイン研究科教授の岸博幸氏。「世界の先進国がどんどんキャッシュレス化を進めている中、日本は遅れていたのですが、幸か不幸かこの10月から消費税再増税がある中で、キャッシュレス決済の場合のポイント還元というのを政府が後押しして、政府はキャッシュレスをどんどん推進しようと明確にしています。たぶんこれはすごく進むよな、と」と話す。

PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、メルペイなどを近頃よく耳にするようになったが、実際に還元サービスは好評のようだ。まだ消費税増税前ではあるがつい先日、知人のAさんがこの還元を目当てに某スーパーマーケットに買い物に行ったところかなり混んでいたという。レジに大勢の人々が列をなし、条件によって10%や20%還元されるためたくさんの商品を買う人も多く、なかなかレジが進まない。還元キャンペーンの最終日だったこともあり、なんと並び始めてから会計終了まで約1時間かかったそうだ。しかしそれだけの価値があると考えた人が多かったのだろう。消費税増税後はなおさら見逃せないサービスになりそうだ。

「キャッシュレスとAIの関係を重視すべき」と岸博幸氏

そして2,000万円を貯められるか将来に不安になった人も相次いだ「老後2,000万円問題」では、

1 2