ステファニーさんを困らせた。そしてニコラスさんの死からちょうど1か月後の8月8日、夏休みが明け新学期が始まった。

この日の朝、ステファニーさんに諭されて気持ちが晴れないまま学校へと向かったケイデン君は、学校の入り口に見覚えのあるユニフォームを着た保安官が大勢いることに気付いて目を丸くした。ケイデン君とステファニーさんを迎えたのはニコラスさんの同僚14人で、2人を元気づけようとそれぞれが都合をつけて学校にやってきたのだった。思いがけないサプライズに、ケイデン君のこわばっていた顔は瞬く間に笑顔に変わった。

その後、ケイデン君はヒューエル巡査部長に抱き上げられて記念写真を撮り、保安官らにエスコートされて教室に向かった。ヒューエル巡査部長は後に「ケイデン君が我々を目にした時の反応を見て、『ああ、来た甲斐があった』と心から思いました」とメディアのインタビューで語っており、サプライズは大成功に終わったようだ。

なお、この時の様子は保安官事務所のFacebookにも投稿されており「初登校の日、ケイデン君とママのステファニーさんには特別な支援と激励が必要でした。保安官事務所とホール郡のみんなが2人を誇りに思っています」と言葉が添えられた。

まだまだ甘えたい盛りのケイデン君。これからの長い人生の中で「父が生きていたらどんなに良かったろう」と思うこともあるだろう。それでもこの日のこと、そしてたくさんの人が支えてくれていることを忘れずに、ニコラスさんのように多くの人に慕われる大人に育って欲しい。

画像は『Hall County Sheriff’s Office　2019年8月7日付Facebook「Hall County Sheriff’s Deputies joined Caden Dixon and his mother Stephanie this morning as Caden began the new school year as a fourth-grader.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　A.C.）