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writer : ac

【海外発!Breaking News】象牙ビジネスの悲惨な現実 顔がえぐられ鼻が切り離されたゾウ(ボツワナ)

密猟者の象牙の売値は1キロ約1万8千円(170ドル)、闇市場の最終価格は1キロ約21万5千円(2,000ドル)になるとの調査結果を公表している。ビジネス優先のこんな残酷なやり方は、到底許されるものではないだろう。

ボツワナのモクウィツィ・マシシ大統領は今年5月、ゾウの数が16万頭に達したことで環境収容力が限界に達したうえ、多数の家畜に被害が出ているなどの理由から5年に及んだゾウの狩猟禁止措置を解除していたが、環境保護団体からは非難の声があがっていた。動物保護団体「Elephants Without Borders」はボツワナ国内のゾウの数は13万頭で、2017年~2018年に密猟により400頭のアフリカゾウが国内で犠牲になったという調査結果を報告している。ゾウの狩猟解禁と急増する密猟により、犠牲になるゾウの数はさらに増加が見込まれるという。密猟に対する早急な対策が求められるのは言うまでもない。

ちなみにアジアでは近年、象牙だけでなくゾウの皮にも注目が集まっているとも言われ、2016年には皮をはぎ取られたアジアゾウの写真が拡散した。今年5月には、「密猟がいかに卑劣なものか、より多くの人に知ってもらいたい…」とのコメントとともに、角を切られ生きたまま放置されたサイの動画がSNSに投稿されている。またつい先日には娯楽のために狩猟をし剥製や毛皮をトロフィー(戦利品)として持ち帰る“トロフィーハンティング”後のカップルの写真が出回り、非難の声が殺到したばかりだ。指導者そして密猟者が怒りと悲しみの声に耳を傾ける日は来るのだろうか。

なおサリバン氏の力強いメッセージが込められたこの写真は、若い写真家の支援・育成のために開催される「アンドレイ・ステニン記念フォトジャーナリズム国際コンクール(Andrei Stenin International Press Photo Contest)」の「マイ・プラネット(My Planet)」部門で2019年のファイナリストに選ばれており、9月に発表されるグランプリの有力候補とのことだ。

画像は『Metro 2019年7月19日付「Brutal image shows elephant with trunk and tusks cut off」(Picture: Justin Sullivan/Magnus News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

密猟者によって放置されたゾウ(画像は『Metro 2019年7月19日付「Brutal image shows elephant with trunk and tusks cut off」(Picture: Justin Sullivan/Magnus News)』のスクリーンショット)

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