海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】ロシア旅客機炎上事故で証言続々 機内後方は黒煙を吸い窒息か<動画あり>

■オレグ・モルチャノフさん(Oleg Molchanov:12列に座っていた乗客)
「雷が落ちたが着陸まではスムーズで、飛行中は火はあがっていなかった。火があがるまでは私の席の前の乗客全員がシートベルトをして座っていた。飛行機の天井に頭をぶつけたとか、そんなことはなかった。」
「機体はまるでプラスティックのカップのように燃えた。飛行機が止まる前に窓が溶けだした。最初の衝撃で悲鳴があがり、その後衝撃のたびに叫び声が大きくなった。CA(客室乗務員)は避難誘導していたのだろうが、何も聞こえなかった。」
「私は左翼のすぐ近くに座っていて火も近かった。でも助かったのはただ幸運としか言いようがない。後方の緊急脱出スライドが降ろされることはなかった。」
「逃げる時は後ろから誰かに押されたりすることはなかった。女性が倒れ通路をブロックしていたが、すぐに助けられて前に進むことができた。私が脱出した最後の1人だったと思う。」
「出口付近ではすでに歩ける状態ではなく這って移動した。意識を失いそうになった。」
「私の後ろの列の人たちは、黒煙を吸いその場で窒息、焼けてしまったのだと思う。もう何も見えず、呼吸をすることが困難だった。」
「18列の乗客は飛行機が止まる前に前方に移動していて助かった。」
「着陸の際の最初の衝撃から飛行機が完全に止まるまでは1分くらいだったと思う。その時には消防車も到着していたので、対応は早かったはず。ただ、あの状況では誰も助けられなかっただろう。」
「SNSでは鞄を棚から出していて避難が遅れたという声もあるが、私が座っていた場所ではそんなことはなかった。ただビジネスクラスの乗客に関してはわからない。」

■匿名希望(乗客)
「“緊急時の脱出には荷物を持たないこと”というルールがあるのにもかかわらず、緊急脱出シューターでバッグをスライドさせてから滑り降りる人がいた。これが避難を遅らせた。通路には列ができていたが、何人かは救えたのではないか。名指しで非難するつもりはないが裁きを受けるべき。」

■ドミトリー・フレブーシキーさん(Dmitry Khlebushki:10列Cに座っていた乗客)
「CAには感謝している。機内は暗く熱かった。煙が充満する中、CAがスライドを降りるのを助けてくれた。」

このドミトリーさんだが、航空会社のスタッフに航空運賃の払い戻しを要求し「40分かけて交渉したのにお金は戻ってこなかった。なんて薄情なんだ。プロとしての自覚がない」と憤慨していたことが分かっている。SNSではこの乗客がバックパックを持っていたことから「太り過ぎのこの男が通路をブロックした」と写真付きで名前を公表し批判するサイトも現れた。

“緊急時には90秒以内に全員を脱出させる”という基準が設けられているが、1492便の脱出にかかった時間は55秒。着陸後18分で火は消し止められている。また時間内に避難を終えたものの、41人は機内で亡くなってしまった。元パイロットのアレクサンダー・ロマノフさんはパイロットの技量不足、危機管理の甘さを指摘している。

なお事故機のスホイ・スーパージェット100型機の運航は継続されることが発表されており、一方で今も捜査当局は事故原因を明らかにしていない。しかしこのような悲劇が二度と起こらないように、しっかりとした原因究明や対応策を期待したい。

画像は『Радио Свобода 2019年5月7日付「“Сзади меня уже никто не выходил”」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

赤が亡くなった人の座席(画像は『Радио Свобода 2019年5月7日付「“Сзади меня уже никто не выходил”」』のスクリーンショット)

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