writer : tinsight-takazawa

改元は寂しくも楽しみたい「平成世代」と冷静な「昭和世代」 まち選びでは「平成世代」は“職住近接”重視、ブランド志向も

平成世代では「家賃/価格」(80.3%)がトップに。お金に関する「仲介手数料・更新料の金額」(21.0%)も平成世代が、昭和世代を上回り、より“現実的”な傾向が読み取れる。また、平成世代は「広さ」(61.5%)、「キッチンなどの最新設備の充実」(37.0%)、「デザイン性」(34.0%)の各項目で昭和世代を5~10ポイント上回っており、現実的ながらも“SNS映え”するような広さや設備、おしゃれさを求める傾向があるようだ。逆に昭和世代が平成世代を大きく差をつけて上回ったのは、「日当たり」(68.3%)と「隣にどんな人が住んでいるか」(41.3%)の2項目だった。

あなたは、自分が住む「住宅」を決める場合、どんな点を重視しますか

では“ご近所づきあい”など人間関係は、世代間で差があるだろうか。今住んでいる地域での家族以外との関わりについては、平成世代・昭和世代ともに半数以上が「ある」と回答。さらに「ある」と答えた人にその内容を聞いたところ、「ご近所(挨拶程度)」が両世代ともに約7割で最多だったが、昭和世代は「ご近所(立ち話程度)」も56.2%いて、平成世代の32.7%に差をつけた。一方、関わりが「ない」と答えた人は、その理由を「地域の人と知り合う機会がない」とする人が両世代で最多となった。昭和世代では「ご近所付き合いは面倒くさい」(42.6%)が平成世代の25.8%に大きく差をつけ、「人付き合いが苦手」と回答した人も39.4%いた。昭和世代は、平成世代よりも立ち話などでご近所と親睦を深める人が多い反面、人付き合いに苦手意識を持っている人も多く、人付き合いをする人としない人に2分化される傾向にあるのかもしれない。

それはどのような「関わり」ですか(今住んでいる地域で、家族以外の人々と何らかの「関わり」をもっている人)

最後に「平成から新元号に変わることについて」聞いたところ、平成世代では「『平成』が終わるのは寂しい」が 31.8%で最多(昭和世代は18.2%)だった。また「新しい時代への期待感がある」「平成の最後に何か思い出を作りたい」「これを機会に新たなことに挑戦したい」「新元号に変わる際のカウントダウンを楽しみたい」「新元号の記念グッズを集めたい」「新元号に変わった瞬間をSNSに投稿したい」などが昭和世代より軒並み5ポイント以上高く、改元を楽しもうとする姿勢が見受けられる。しかし昭和世代のトップは「元号が変わっても何も変わらない」(38.8%)であり、「あまり興味がない」(19.5%)という人も平成世代を上回り、2度目となる改元に冷静な様子がうかがえる。

「平成」から新元号に変わることについて、どう感じますか

調査を実施したUR都市機構は、前身の日本住宅公団が設立された昭和30年から平成31年に至るまで「UR賃貸住宅」の運営・管理、大都市および地方都市での都市再生、防災や復興支援などの事業を通して長年、安全、安心な住まい・まちづくりを進めてきたという。新元号では人々の暮らしはどのようになるのか興味深い。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)

あなたは、今住んでいる地域で、家族以外の人々と何らかの「関わり」をもっていますか

住んでいる地域の人々と関わり合いをもたない理由について教えてください(今住んでいる地域で、家族以外の人々と何らかの「関わり」をもっていない人)

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