海外発!Breaking News

writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】カード会社へ返済のため、癌と偽り寄付金サイトで金を集めた女教師(英)

警察からNHS(英国民保健サービス)のカルテを提示されると初めて詐欺行為を認めた。

キーラを信じ、寄付を集めた人の中にはチャリティイベントとして飛行機から飛び降りるパラシュート・ジャンプにチャレンジした男性もいた。あるチャリティイベント主催者のロバート・デュアンさんは、父親と弱々しそうにダンスをするキーラを見て涙が溢れたと話している。寄付金サイトのアカウントを設定した友人や慈善団体スタッフ、『JustGiving』を通して寄付した人たちは「空しくて裏切られた気持ちと同時にすっかり騙されて恥ずかしい気持ちだ」「こういう詐欺師がいるから、本当に寄付金を必要としている人が疑われてしまい、寄付が集まらなくなるんだ」と、キーラに対して悲しみや怒りを露わにした。

11月2日、リバプール刑事法院に杖をついて両親とともに現れたキーラは、裁判所の外で喫煙しながら涙を見せる姿が捉えられた。また、法廷では「原因不明の病を抱えている」と涙ながらに訴えたが、検察官や判事はキーラを厳しく糾弾した。

「被告が関節リウマチなどの疾患を抱えているのはわかるが、それは詐欺の言い訳にはならない。被告の詐欺行為は計画的な手口のもと行われたといってよい。被告は、GP(一般診療所)からの手紙やカルテだけでなく、癌サポート慈善団体『MacMillan(マックミラン)』からの手紙までをも偽造した。寄付金サイトとFacebookで『化学療法は効果がなく別の治療法を探さねばならない』と嘘をでっちあげ、職場の同僚や友人、身内すらも騙し、両親でさえ被告は癌センターに治療を受けに行っていると信じ込んでいた。善良な人々の優しさにつけ込み、不愉快極まりないやり方で人々の信用を裏切るという被告の詐欺行為により、本当に寄付を必要としている人たちへの寄付が妨げられてしまうこともあり得る。まったくもって卑劣で許し難い犯罪だ。」

法廷では、寄付金サイトへ寄付された10,515ポンドはキーラの手には渡っておらず、現在は保留状態になっていることが明らかになった。しかし、既に使い込んだ残り9,000ポンド近くの寄付金は返金されていない。キーラの弁護人は「被告は精神疾患を抱えている。二度と教職にはつけなくなってしまったが、このような状況に自らを追い込んだことを深く反省している」と擁護した。結果として、詐欺罪を認めたキーラに対し、判事は2年の執行猶予付き2年間の有罪判決および35日間のリハビリ参加命令、午後7時から午前6時までの外出禁止令とともに向こう1年間の電子タグ着用の義務付けを言い渡したが、実刑を科すことはなかった。

このニュースを知った人からは、「またこんな甘い判決。どう考えても実刑が妥当だろう」「クズだな、この女は」「癌を偽るなんて、恥を知れ。人として最低」「こういう癌の寄付金サイトって本当に詐欺が多いよね。当然だけど寄付するのは怖くなるわ」「泣いたフリするな。ウザい」「ある意味、絶対精神疾患抱えてるな」「他の詐欺師の見せしめのためにも刑務所に行かせるべきなのに」「法の正義はいったいどうなっているんだ」といった声があがっている。

画像は『BBC News 2018年11月2日付「Keera Brayford: ‘Callous’ cancer con teacher sentenced」(LYNDA ROUGHLEY)』『Mirror 2018年11月3日付「Teacher, 25, faked THREE killer cancer tumours to pocket £19,000 in charity donations」(Image: LIVERPOOL ECHO)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

裁判所の前で杖をつき喫煙しながら涙を流すキーラ(画像は『Mirror 2018年11月3日付「Teacher, 25, faked THREE killer cancer tumours to pocket £19,000 in charity donations」(Image: LIVERPOOL ECHO)』のスクリーンショット)

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