エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<THE ALFEEライブレポート>巨大な城を前に11,000人が熱狂 揺るぎないハーモニーで彩る無限のスタイル

歌い上げたメッセージソング『終わりなきメッセージ』、坂崎がギターを持たずにハンドマイクでヴォーカルとブルースハープを聴かせる、アメリカ西部のテイストが入った『FUNKY PUNKY』、坂崎と高見沢のアコースティックギターのかけ合いに釘付けになる『シュプレヒコールに耳を塞いで』、3人のハーモニーが堪能できる『Over Drive』から続く、30年以上提供してきた大阪国際女子マラソンのテーマソングにもなった『夢よ急げ』、そしてサビを3人がアカペラから始めイントロに続けた代表曲『星空のディスタンス』など彼らの曲調のバラエティさや、スタイルの違いをあげれば枚挙にいとまない。これらの幅広い曲調で作られた楽曲を、3人それぞれが個性的なリードヴォーカルで歌い、ときにはひとつの曲の中でリードヴォーカルが変わるスイッチボーカルも駆使するため、曲のバリエーションは無限大だ。しかしどの曲も3人のハーモニーがあれば、“THE ALFEEの楽曲”になってしまうのだ。

アコースティックギターやパーカッション、ブルースハープもこなす坂崎幸之助(C)HAJIME KAMIIISAKA

ステージではときに立ち位置を変えて、3人が左に右にと動いたり、馬車風の小さな舞台が客席頭上を通り後方へ移動するなど、会場全体を埋め尽くしたどのファンも楽しめるような配慮が見てとれた。ファンは手拍子をしたり、こぶしを上げたり、フリ付きの曲ではフリで参加したり、MCに聞き入ったり笑ったり。またこの日、入場者に配られたシリコンブレスを指示に従い白い光を点灯させて、客席一面を美しい星空のように彩り、演出に一役買った。

高見沢が「今までいろいろなセットを作ってきたけど、これが一番。昨日、今日とみんなの心に焼き付いたんじゃないかな」と言った通り、馬車の演出もステージ上の巨大な城も目を見張るものがあった。ステージでさまざまな軌跡を描く炎や客席に放たれる無数の銀テープ、曲ごとに綿密に練られたライティングなどステージを盛り上げる要素はたっぷりある。その一方で、それらが一切なかったとしても3人さえステージに立てばコンサートを成立させてしまうだろうTHE ALFEEの確固たる存在と強さを見せたコンサートでもあった。

華麗な衣装でギターを弾く高見沢俊彦(C)HAJIME KAMIIISAKA

高見沢が「(THE ALFEEの)50年なんてすぐだね。50年目の夏も楽しみにして待っていて欲しいと思います」「みんなの青春を預かった以上、その責任を果たしていかなくちゃ。みんなの青春は永遠に終わらせないから、しっかりついてきてください」と客席に呼びかけると、大歓声と拍手が沸いた。

THE ALFEEは「THE ALFEE 45th Anniversary Best Hit Alfee 2018 秋ノ巻 Château of The Alfee II」を10月4日から埼玉県・サンシティ越谷市民ホールからスタートする。通算コンサート本数は現在2,692本。10月20日の東京国際フォーラムで2700本を迎え、国内バンドで最多記録を更新中だ。

写真撮影: HAJIME KAMIIISAKA
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

馬車に乗ってステージ上の城に向かったTHE ALFEE(C)HAJIME KAMIIISAKA

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