writer : sekihara

JAL、初のオリジナルワインを国際線エコノミーで提供 「機上で飲むこと」を追求したその味は?

その環境に合ったワインが求められる。たとえば、機内の騒音は人間の味覚に変化をもたらし、渋味を感じやすくさせるそうだ。さらに乾燥している機内では料理をジューシーに口に運びにくくなる。そのためそれらの点を考慮して、香りが高めでライトなワインを造り上げた。また、機内食は柔らかいものが多く、濃いめの味付けになっている。そこでワインも、より味わいをしっかり感じられるように調整した。たとえば赤ワインには、食事などの相性も考慮して、マスカットを5%配合。これにより香りがかなり立ってきて、重すぎずに軽やかなワインに仕上がった。

JALオリジナルワイン「DOUBLE “O” 」試飲会にて

試飲会では、グラスに注がれたワインの他に、食事との相性も確かめられるように機内食も用意された。白ワイン・赤ワインともにまず芳醇で心地良い香りが感じられる。いざ口に含んでみると、口の中にも香りが広がり、どちらも口当たりが良く飲みやすい。赤ワインで気になる渋味もやはり抑えられているようだ。食事の際に楽しめば、箸も進みそうである。その食事も非常に美味だった。エコノミークラスでは、若き料理人たちの料理コンペティション「RED U-35」のファイナリスト6名のうち季節ごとに2名ずつを監修シェフに迎えたメニューを提供しているが、メインディッシュは「若鶏の柚子胡椒くわ焼き」または「牛丼 四川スタイル かぼちゃの甘みとコクを添えて」、サイドディッシュは「冬瓜の冷製 干しエビ風味のゼリー寄せ」「アンチョビおから」、デザートは「ライチのなめらかプリン」といずれも美しく、趣向も凝らされた料理であった。

JALオリジナルワイン「DOUBLE “O” 」 機内食とともに

今回は地上での試飲となったが、機内で飲むためにこだわり抜かれたワインだけに、機上で飲めばさらに格別な味になるだろう。国際線の長いフライトでは、飲食も楽しみのひとつ。次回は機上で味わってみたい。

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

JALオリジナルワイン「DOUBLE “O” 」

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