エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】高嶋政伸演じる加賀谷専務が“モンスターペアレント”に 密度の濃かった『先僕』最終話

やはりクライマックスは鳴海校長が夏休み前に各学年の生徒たちに語る場面だろう。

特進クラスの3年生には「隣の人と自分を比べる必要なんてない。目指すは自己ベスト、自分史上最高の自分になることを目指してこの夏を過ごしましょう」、新入生には「高校1年の君たちと10年後の君たちは別人ではない。今日の自分が明日の自分になり、明日の自分が明後日の自分になる。10年後の自分がなりたいイメージがあるならば、今日のうちにやっておかねばならないことが1つや2つはあるはず」と話した。

そして2年生には「皆はこの夏にやれることを思いっきりやってください。勉強は大事だが、大学に入ることがゴールではなくその先に社会がある。学校とは全く違うルールでできた世界にいずれ出て行かねばならない」「校長だが偉そうにするつもりはない。僕はただ、皆より少しだけ先に生まれてきただけなんだから。だからひとりの人間として伝えたい」との趣旨で切り出し次のように続ける。

「これからいろいろなことが起きて悩むこともあるだろう。だが誰も未来を見通す力はない、そもそも君たちが何かをするまで未来なんて存在しないんだ。だから君たちができることはあがくことだけです。あがいて進んでいくと見えてくる景色がある。やってみないと見えないことしかないと言えるかもしれない。なんでもやってみよう冒険してみよう」と投げかけ、職員室でも「生徒は先生たちが(夏休み期間中に)どう変わるか期待している」と訴えた。

ラストシーンでは「キング・オブ・モンスターペアレント」となった加賀谷専務が、高校に怒鳴り込み「なんで娘のテストの結果が悪いのか?」とクレームをつける。彼は鳴海をどうしても「校長先生」と呼べず、その鳴海校長から「大丈夫、おじょうさんにはまだ伸びしろがあります」と諭されて苦悶の表情を浮かべるのだ。

本作ではメイン舞台となる京命館高校と、対照的な樫松物産での加賀谷専務と秘書・香坂による独特な雰囲気が見どころの1つでもあった。なにより高嶋政伸の存在感が強く、最後まで櫻井翔と「鳴海×加賀谷」の関係を演じて、終わり切れないドラマをまとめる役どころとしては適任だったのではないか。

画像は『松本まりか 2017年12月9日付Twitter「お支えする加賀谷専務と。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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