エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<高見沢俊彦インタビュー>ソロ活動で“刺激”を受けた25年 「新しい扉を開くのは楽しい」

■小説家としてデビュー!
―ところで、8月22日発売の『オール讀物 2017年9月号』(文藝春秋)で、初の小説を発表されました。タイトルは『音叉』ということですが、あの2又に別れた器具の音叉(おんさ)でよろしいんでしょうか? どのようなストーリーですか?
高見沢:(音叉の音を真似て)ポーンと(笑)。ギタリスト誰もがチューニングに使った音叉ですね。ストーリーは青春群像物語で、70年代をメインにした、バンドがデビューするかしないか、そういう話の中で恋愛や世相や学生運動が入ったりします。決して伝記や実話ではなく、あくまでも「創作」というカテゴリーです。

■新しい扉を開くのは楽しい!
―高見沢さんはもともと読書家でいらっしゃいますが、小説も執筆されるとは驚きました。他にソロ活動でなさりたいことはありますか?
高見沢:今、小説で精いっぱいですね。『音叉』をまず完成させたいですね。今回『オール讀物』に掲載されたのは第一話で、単行本に向けて今、続きを執筆中です。主人公が独り歩きしていくので、そこをセーブしながら書いていますが、なかなか面白いです。オファーを受けてから、自分は音楽畑で長年やってきましたので「(小説で)自分なりの違った表現ができるのかな?」と思って書き始めましたが、楽しいですよ、新しい扉を開くのは。

■人生を自分らしく生きたい
―高見沢さんは、新たなことにも挑戦していらして、常に進化し続けている気がします。
高見沢:人生なんて一回しかないわけじゃない? その人生をやっぱり自分らしく生きたいじゃない? この世に「生」を受けた以上、望まれていることをやりたいし、望んでいることをやりたいし、「年齢は関係ない」と身をもって証明したいね。還暦は終わりじゃないよと。

―今「自分らしく」とおっしゃいましたが、高見沢さんにとって「自分らしさ」とは何ですか?
高見沢:そうだなあ、いろいろなものに興味を持つこと。何か作り上げたいということ。音楽もそうだけどクリエイトしたい。そういう自分でいたいね。

■今のTakamiyを堪能して!
―最後にメッセージをお願いします。
高見沢:ベストアルバム『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』はTakamiyのベストなチューンを歌っていますので、是非とも今のTakamiyをこのアルバムで堪能して欲しいです。そしてTHE ALFEEの秋のツアーで待っています!

THE ALFEEについて、高見沢はよく「ぬるま湯の関係」と表現している。一見簡単なようだが、ぬるま湯を保つには、「熱くなったら冷まさなくてはならない、冷めたら温めなければならない」と少しの手間や努力が必要なことも補足している。長年つかってきた居心地の良い「ぬるま湯」には、ときに高見沢のソロ活動という「刺激」が必要なのだろう。折しも8月25日にTHE ALFEEはデビューから満43年を迎えた。44年目に突入してなお、進化し続ける高見沢俊彦、そしてTHE ALFEE。今後もその動向から目が離せない。

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』通常盤

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