エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】GLAY『シン・ゾンビ』とスピッツの意外なつながり HISASHIが曲作りの経緯明かす

GLAYが7月12日にリリースしたニューアルバム『SUMMERDELICS』が7月24日付オリコン週間アルバムランキングで1位となった。本作で1曲目を飾る『シン・ゾンビ』を作詞・作曲したギタリストのHISASHIが、7月29日放送のFMラジオ番組『SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)』(FM FUKUOKA)にゲスト出演して楽曲誕生について興味深い内容を話してくれた。

『シン・ゾンビ』はGLAYが2016年1月27日に出した53枚目シングル『G4・IV』の収録曲『彼女はゾンビ』をもとに作られた楽曲である。HISASHIは『シン・ゾンビ』を語るにあたり、まずその『彼女はゾンビ』が誕生した経緯を遡る。彼はスピッツが2000年6月に発表した『メモリーズ』(作詞・作曲:草野正宗)のように軽快なサビが流れるものを作ろうと考えた。

曲が先にできて歌詞を書こうとしたら「俺の彼女かわいいぜ」といったラブソングから何故か「ゾンビに転化しちゃった」という。そこから発想が止まらず「彼女はゾンビなんだけど、でも一番怖いのは人間だろうな…」という思いも込めながら『彼女はゾンビ』が完成する。実はスピッツの『メモリーズ』が大きなヒントとなっているのだ。

その後アルバム『SUMMERDELICS』に向けて楽曲を作ることとなり、『彼女はゾンビ』のスピンオフ的なものにしようと考える。当初は『彼氏はゾンビ』にするつもりだったが「それでは芸がないな」と思い直した。ゴジラが大好きな彼は感銘を受けた映画『シン・ゴジラ』から曲名を『シン・ゾンビ』にする。彼女のことを歌っているものの内容は「人間の泥臭さ、ゾンビの方がキレイだと言ってやりたい」というようなメッセージだという。

音ゲー『太鼓の達人』の「ドン」と「カッ」をサンプリングしながら曲を構想していると「ドンちゃん」の声が欲しくなり、声優・ならはしみきにダメもとでお願いしたところ快く受けてくれた。彼女のレコーディングは7分で終ったそうだが、楽曲の随所でポイントとなっているから流石である。

そうやって『彼女はゾンビ』からの経緯を振り返ると、スピッツの『メモリーズ』があってこそ『シン・ゾンビ』が生まれたのだから感慨深い。

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