エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<伊藤淳史&忽那汐里インタビュー>「(私たち)相性、とってもいいと思います」

―本作は、いつ頃、どのぐらいの期間で撮影されたのですか?
伊藤淳史(以下、伊藤):去年の夏ですね。都内と千葉県で民家を借りて。全部で3週間弱ぐらいでしょうか。暑かったですが、都心のような暑さではありませんでした。

―お二人は以前に共演したことはありますか?
伊藤:はい。『鵜飼いに恋した夏』(NHK BSプレミアム、2014年11月放送)で。(※同ドラマも主演・伊藤淳史、ヒロイン・忽那汐里)

■忽那「人見知りしなかったのは伊藤さんが初めて」
―そのときと比べて今回の撮影ではお互いの印象はいかがでしたか?
忽那汐里(以下、忽那):あんまり変わらず。いつも楽しくやっていますよね。
伊藤:(忽那が)「私、人見知りするんですよ」って言うんですけど、一瞬も人見知りされたことがない。僕の中では「(忽那は)人見知りをしない人」っていう認識なんです。
忽那:人見知りしなかった共演者は、伊藤さんが初めてですよ。

―そうすると伊藤さんは特別な存在ですね?(笑)
忽那:そうですよ。特別な存在ですよ。
伊藤:光栄です(笑)。

―どうして伊藤さんにだけ人見知りされなかったんでしょうか。
忽那:なんでですかね。(しばらく考えてから)最初からバシバシ突っ込みを入れてくれたのが良かったのかな。
伊藤:僕も結構人見知りですね。忽那さんが人見知りをするという噂は聞いていたので、単発ドラマでも現場は2週間ぐらいはあるんで、いい関係でやりたいなというのはあるから、いつもよりは僕も最初から話しかけたりしました。そうしたら人見知りするって聞いていたのに、そんなでもないから、最初から割と仲良く楽しくやっていたよね。
忽那:そうですね。(撮影現場が)京都でしたしね。最初にご飯もみんなで行きましたもんね。
伊藤:そうそう、それもあった。

■2人の相性はバッチリ!?
―すると、とても相性の良いお二人なのかなと感じますが。
忽那:そうですね。その通りです。
伊藤:相性、いいですか?
忽那:とってもいいと思います。
伊藤:僕もそう思います(笑)。

映画『ねこあつめの家』で主演の伊藤淳史

■猫との相性は? 伊藤「猫が大好きになった」
―本作には猫ちゃんがたくさん登場しますが、猫との相性はいかがでしたか?
伊藤:家では犬を2匹飼っているんですが、なんとなく猫って、人間との距離を置くようなイメージだったんです。台本を読んだときにものすごく猫と戯れて生活しているから「大丈夫かな?」という不安はあったんですけど、実際撮影が始まって現場に行ったら、本当にいい子たちで、人見知りもなく近づいてきてくれたり、ちゃんと一緒にいてくれて、すごく好きになりました。最初お話をもらったときに「猫アレルギーだったらどうしよう」って思ったんですけど全然大丈夫でした。

■忽那「現場で猫に会うのが楽しみでした」
―忽那さんはもともと猫が好きだと聞きましたが…。
忽那:飼ってはいないですが、好きですね。でも最初の数日は現場で猫に会えると思ったら、まったくいなくて、出番が終わっちゃって。(実際に)猫に会えたら可愛かったですね。

―猫ちゃんがたくさんいる現場ならではのエピソードはありますか?
伊藤:普通、1シーン撮って次を撮るときにセッティングで待ち時間があるものですが、猫たちがいると、戯れたり、遊んだりしているうちにすぐ次の撮影が始まる。「待ち時間」という感覚があまりなかったですね。

■伊藤「猫に癒される主人公に共感できる」
―伊藤さんは演じられた佐久本に共感できるところはありますか。
伊藤:動物から元気をもらったり癒されたりっていうのは、もともとそういう(プライベートで愛犬と暮らす)生活を送っていたので、共感できました。佐久本が猫に癒しを感じたり、前のめりでいくというのはすごく共感できるなって。他には、佐久本は書く仕事、自分は演じる仕事ですが、お芝居も現場での作業は結構地味だったりするので、僕は彼ほど絶望的な気持ちになったことはないですけど、相談できる人がいなくて一人の世界で悩んでいってしまうというのも分かるなという気がしました。

■忽那「ミチルのようなことは、デビューの頃にありました」
―忽那さんは、ミチルという役に共感する点はありますか?
忽那:初めて仕事に就いて、新しい環境で基本、右も左も分からなくて情熱だけすごくて、でもうまく行かなくて…ということは、多分みんな経験することで、それは(デビューの頃に)ありましたね。思い描いていることに近づけていくのは時間のかかることですから。

映画『ねこあつめの家』で十和田ミチル役の忽那汐里

■スランプになったら? 伊藤「旅に出ます」
―ところで、劇中で、佐久本はスランプから脱出するために引っ越ししてみます。お二人だったら、そのようなときは何をしますか?
伊藤:時間が出来たら、家族で旅行したり、ちょっと旅に出ますね。さすがに住む場所は変えられないですけど、環境は変えたいなというのはすごい思いますね。旅に行くとリフレッシュして忘れられるんで。行ったら行ったで楽しいし、空気が違って気持ちいいし、そういうのを味わって帰ってくると、違う物の見方ができたりするので、貴重な時間なんだろうなと。最近は、宮古島に行きましたが、全然違いましたね。とにかくのんびり過ごすみたいな場所でした。別に何かを忘れたくて行ったわけではないんですが(笑)、それでも行くとやはり気持ちもリフレッシュして、よし、また仕事頑張ろうとなれるので、いいリセットになりました。

■忽那「近場に出かけます」
忽那:私も同じで、泊まりに行ったりします。近場でそこまで時間をかけない分、しょっちゅう行けている気がしますね。箱根とか山梨や、ちょっと離れた大きな公園とかですね。

■本作を観て、何かの「きっかけ」になれば
―最後に本作の見どころを教えてください。
伊藤:猫の映画で猫が癒しになっているのは分かってもらえると思うんですけど、ちゃんと人間ドラマになっていて、みんな多かれ少なかれ佐久本に共感できる。悩んだときや落ち込んだときは(誰でも)あると思うので、ネガティブな意味ではなくて「ひとりでは生きていけないんだ」ということを感じてもらって、そうすると佐久本が猫に救われたように、人間以外の命のあるものだったりとか、もちろん大切な人であったりとか、今まで言えなかったけど頼ってみようかなとか、何かを求めるというのは素晴らしいことだとか、そういうのを感じてもらえれば。大きくその人を変えることはできないと思うけど、何かきっかけになってくれる作品だと思うし、そうなってくれたらいいなと思いますね。
忽那:猫好きな方のみならず、何かきっかけを探している方、新しいことを始めたいなという方、もしかしたらこの作品を見て後押しされるかもしれないので、観て頂けたらなと思います。

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

映画『ねこあつめの家』は何かの「きっかけ」になればと伊藤淳史と忽那汐里

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