2月26日放送の『ワイドナショー』（フジテレビ系）で視聴者から「仲の良いコンビが増加している」という声を受けて「変わる“芸人コンビ仲”」をテーマに取り上げた。

20年前には仲が良いコンビは「ダサい」と言われ、ヒロミによると「一緒に食事をしている姿など普段でもまずなく、電話番号も知らないパターンとかあった」という。松本人志も「我々がバチバチやっていたころは芸人は“デカく見せよう、牙をもっと伸ばせ”みたいな」感じで対抗意識がすごかったと振り返る。芸人同士がテレビ局ですれ違う時は周りがピリピリするような時代である。

お笑い芸人の場合は相方に「こいつ見てくださいよ！」とバカにして仲の悪さで笑いをとった。ただ、それが当然になってくると逆に「仲が良い方が笑いをとりやすいのでは…」と変化してきたと松本は分析する。最近は博多華丸・大吉やさまぁ～ず、おぎやはぎなど「仲の良いコンビ」が増えているのはそのためだというのだ。

さまぁ～ずの三村マサカズが「新幹線で隣の席に他人が座るくらいならば、大竹の方が良い」と言った話を聞いて松本は、ダウンタウンについて「ないねー、同じ号車もない」「のぞみとひかりに分けるくらい」と笑わせた。冗談半分ではあるが、現実に浜田雅功と並んで乗る姿はイメージし難い。

そんななかウエンツ瑛士が「芸人だけでなくアイドルもそうですよ、絶対！」と切り出す。たとえばと振られて彼が「タイミングは難しいですけど、やっぱり嵐さんがとにかく仲良し！」というと周囲も「それはよく聞くね」と共感する。

さらに「仲良しなのが好きという女性ファンは多いので」とウエンツが持論を話すと、松本も「男性アイドルが仲良いのが好きという女の人ってなんなの？」と関心を示す。ウエンツは少し考えてから「ちょっとボーイズラブに近いんじゃないですか？　そういう漫画とかも出てますし」と返した。

お笑い芸人と男性アイドルの事情は同じではないかもしれないが、石原良純の「家族だって仲が悪いような時代だから」という意見は全体を捉えており興味深い。彼は家族が一緒に食事や会話を楽しむのを嫌う現実もある世の中において、せめてテレビでは「仲が良いのを見たい」「仲良くしてもらいたい」と望んでいるというのだ。

世相を反映してそれとは逆の理想像が“仲の良いコンビ”というのは複雑な気持ちになるが、やはり芸能界くらいは仲良くほっこりいきたいところである。
（TechinsightJapan編集部　真紀和泉）