海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】中国・繁殖基地のシベリアトラ 太りすぎて“巨大なネコ”に!

シベリアトラ(東北虎)の世界最大の人工飼育繁殖基地と言われるハルビン市の「東北虎林園(シベリアンタイガーパーク)」は、現在500頭を超える純血種のシベリアトラが飼育されている。大型肉食動物であるシベリアトラは極東ロシア(別名、アムールトラ)から中国の東北部にかけて生息し、ネコ科の中では最大でオスの個体は体長2.5m、体重300kgにも達する。

国際自然保護連合はシベリアトラを絶滅危惧種に指定しており、東北虎林園は1996年にシベリアトラの繁殖・保護を目的として設立された。パーク内ではバスに乗って放し飼いにされた約100頭のシベリアトラを見学できる上、お金を払えばカモやニワトリ、牛の肉などで餌付けすることもできる。さらに生きたトリや羊を丸ごと群れの中に放り投げるといった試みも行われており、入園者には大変な人気だ。しかしこの方法には開園当初から非難の声もあがっていた。

今月に入り、このハルビンのシベリアトラに再び注目が集まっている。それは入園客が撮影し、SNSに投稿された超肥満体のシベリアトラの写真がきっかけだった。必要もないのに餌を与えられ、狩りをする必要性を失った“巨大なネコ”はどれもまるまると太っており、寝返りを打つのもやっとといった状態だ。

パーク側は「シベリアトラは冬は体重が増えますが、春になればぐっと引き締まります。太っているように見えても何の問題もありません」とコメントしたが、動物愛護団体は東北虎林園に対して強く抗議している。そのひとつ「英ボーン・フリー基金(Born Free Foundation)」の会長は「写真で見る限り、シベリアトラは明らかに肥満です。過剰に餌を与えられ飼いならされた結果であり、病気であることは歴然としています」と憤慨する。

人間でも肥満は万病のもとと言われる。暖かい春が来て動きが活発になれば、シベリアトラの肥満は解消されるのだろうか? 利益ばかりを優先すると、思わぬツケが回ってくることを忘れてはなるまい。

出典:http://mediavor.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

1 2