海外発!Breaking News

writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】肉を食べる人たちへ ステッカーをスーパーに貼り抗議するヴィーガン男性に賛否両論(英)

英ブライトンに住むマーク・ガーニーさん(31歳)はヴィーガンだ。ヴィーガンをより多くの人に体験してもらおうと、イギリスで2014年に始まった『Veganuary』である今月、マークさんは地元のスーパーマーケットに陳列された動物性食品にステッカーを貼るという方法で肉食社会に生きる人々に抗議した。

ミルクが並べられてある棚には、「私の子牛はどこ? 私は子供たちにミルクを与えるために存在するのに、そのミルクを人間に盗まれてしまったんです」と訴える母牛のメッセージとともに、子牛と母牛の写真が掲載されたステッカーを貼った。何も考えずミルクをいつものように手にする人たちに、まるで罪の意識を植え付けようとしているかのようだ。

また、ソーセージのパッケージには「あなたがこれを食べることで、もっと多くの仲間たちが殺されるのです」といったメッセージとともに豚と牛の顔が印刷されてある。ソーセージが好きな人でも躊躇してしまうようなメッセージだ。

マークさんの目的はあくまでも商品のルーツを知ってもらうことだという。どのような過程を経て動物たちが処分され、パッケージとなってスーパーに並び、消費者の口に入っているかということを今一度意識してほしいと今回、商品やその陳列棚にステッカーを貼った理由を英紙『Metro』の取材でこのように話している。

「誰も動物を傷つけたくないと思っているのでしょうが、実際に口にするとなると、どうやって動物が商品になっているかということを考えない人がほとんどです。矛盾しながらもその矛盾を認知して動物を口にしているわけですよ。残念なことに、人間が動物たちにどんなことをしているかという真実を隠して、商品を売っているので、残酷な実態を知らないという人もいます。」

ヴィーガンのマークさんに同意しているのが、英PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のエリサ・アレンさんだ。彼女は「業者が、どんなふうにして動物たちを殺しているかというのを黙っているならば、マークさんのように誰かがその真実を暴くべきです。もちろん業者側としてはパッケージに残酷な処分画像を添付したりして真実を世間に伝えれば、売り上げは急落するでしょう。でも肉を食べる人たちがスーパーなどで手にするパッケージの中身は、残酷なやり方で殺され、切断された動物の死体の一部なのです」と強く語る。

また『Veganuary』のマーケティングマネジャーであるクレア・グレイディさんは「現在、英国内で56,000人ほどの人がヴィーガ二ズムへの挑戦を試みています。月末までにも更にその人数が増えることを願っています」と同紙インタビューで述べている。

マークさんは、ステッカーを貼るという抗議活動をしたことで、すでに世間から批判を受けているという。しかし「いろんな人がいるので気にしていません。僕は自分が思っていることを行動にしただけです」と怯むことなく話している。

ヴィーガンやベジタリアンにとっては今回のマークさんの抗議活動は応援すべきことであろうが、普段肉を口にする人たちからは「ヴィーガンがそんなにいいなら、なぜ他国で子供をヴィーガンにする親が逮捕されたりしているんだ」「この人、肉を口にする人たちがその肉はどこから来ているのか知らないとでも思っているようね」「どういうふうに処理されているか知っているけど、だからといって肉を食べないということにはならないよ。動物だって動物を食べて生きているじゃないか」「なんだか最近、ヴィーガンってカルト宗教みたいになってると思う」などといった批判的な声が多く寄せられている。

さらに「どういうふうに動物が殺されて食品になっているかをこんなふうにデモンストレーションして抗議することと、実際に動物たちの喉を切り裂いて殺すのと、どちらが無理強いしているのかしら」と疑問を投げかけるユーザーもいたようだ。「肉を口にしている人たちは決してそのルーツを知らないわけではない。当たり前の抗議をすることよりも、誰しも好きなものを食べるということをリスペクトするべきでは」といった声もあがっている。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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