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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】「振付を覚えていないから」学校からパフォーマンスを拒否された自閉症少年 怒る母親に賛否両論(英)

英グレーター・マンチェスターのテームサイドにアシュトン・アンダー・ラインというマーケットタウンがある。その町の「Samuel Laycock School」では、クリスマスになるとマーケットで生徒たちがダンスとチアリーディングを披露するのが恒例となっている。

ニコール・ハンキンさん(34)の息子テイラー・ジェイ君(14)は、昨年のクリスマス時期に学校からマーケットで行われるパフォーマンスイベントに参加した。今年も参加を楽しみにしており、10月から授業の後やランチの時間など合間に練習を重ねて来たという。

ところが、今年は学校側から「ダンスのステップが不十分なためにイベントには参加できない」と言い渡されてしまった。12月10日のイベントに参加することができないと知ったテイラー・ジェイ君は激しく落ち込んだ。

9日付の英メディア『manchestereveningnews.co.uk』によると、テイラー・ジェイ君は7日に学校からイベントには参加できないことを言い渡され帰宅後、母ハンキンさんの前で泣いたそうだ。学校側に拒否されたことが相当ショックだったようで、彼は「自分は価値のない人間だ。もうダンスのレッスンはしたくない」と話したという。

怒りを覚えたハンキンさんが学校側に「どうして息子が参加できないのか」と問い合わせたところ、「息子さんは数回ダンスのレッスンに参加しなかったので、ステップがマスターできていない。このままではイベントに間に合わないので今回の参加は見送る」との返答であった。

ハンキンさんは「クリスマスなのよ。子供たちには楽しむ権利があるはずだわ。息子のダンスが不十分ならサポートして教えてくれればいいじゃない。まるで学校側がイベントに参加させたい生徒を選んでるような感じ。自閉症の息子はダンスをすることで自信が芽生えるの。練習を休んだのはたった4回なのに、これじゃあ不公平過ぎるわ」と怒りが収まらない。

テイラー・ジェイ君は9月のダンスの練習を4回欠席している。ハンキンさんによると、ランカスターへ家族旅行をしていたためだという。学校にきちんと許可を得た家族旅行であったにもかかわらず、その4回の練習に出なかったことで息子のイベント参加を拒否されたことに納得がいかない様子だ。

「Samuel Laycock School」のスポークスマンは「(元々ダンスグループに参加しておらず)11月から練習に参加しているだけという数人の生徒は、ダンスのステップが習得できていないために12月10日のイベントには間に合いません。しかしながらダンスグループに参加してもらうことは大歓迎していますし、クリスマス以降もまだまだダンスを見せる機会はやってきます。今回のクリスマスイベントには、参加できる生徒とスタッフの数が決められていたので仕方のないことでした」と述べている。

この件に対してネット上では賛否両論が寄せられている。「練習に参加しなかったのだから、不公平も何も関係ない」「自閉症は関係ないのでは。あなたの息子がダンスを覚えていないのだから参加できなかっただけ」「腹が立つからってすぐにメディアにこうして伝えるってどうなの?」「自閉症の息子がそういう対応されたって注目を集めたいだけでしょ」という批判的意見もあれば、「学校側はきちんと自閉症の子供もサポートすべき」「全ての子供に対して学校側は平等に対応する必要がある」「ウチの子は自閉症で自分の名前も書けないが、だからといって名前を持つことは許されないのか? 別にプロのダンサーになるわけじゃないし、ステップを覚えていないからといって、学校のダンスイベントに参加できないというのはおかしいのでは」といった援護する声もあがっている。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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