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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】MMA米格闘家 脳死となった1歳3か月愛息の臓器提供を涙で決意

ロサンゼルス郡のホーソーン市で9月3日午後4時20分ごろ、叔母が押すベビーカーに乗ったマーカス・コワルさんの1歳3か月の息子リアム君が横断歩道でSUVにはねられるという事故が起きた。運転手は72歳の女で飲酒運転の疑いがあり、現場からの逃走を試みたが逮捕・起訴されている。

致命傷を負って病院に搬送されるも、脳死を告げられて数日間は生命維持装置により生かされていたリアム君。しかし数日経つと父マーカスさんは『NBC4』のマイクの前に立ち、妻ミシェル・エダーさんとよく話し合った末だとして臓器提供への決意を明らかにしていた。

「私たち夫婦は愛する息子を失いました。写真を見るたびに涙がこぼれます。ただ息子の命は一瞬にして奪われ、激しい痛みに苦しむことはなかったであろうと聞き、それだけが救いです。」

「この深い悲しみを何かポジティブなものに変えるためにも、私たち夫婦は臓器提供を考えるようになりました。リアムの命の代わりに大病に苦しむ子供たちに明るい未来を与えることができるのであれば嬉しいです。」

人生においてわが子の早世ほど悲しいものはない。涙を押し殺しながらそう語る温かい彼のハートに、花やキャンドル、おもちゃなどを手に事故現場を訪れてリアム君の安らかな眠りに祈りを捧げる市民が相次いでいるほか、マーカスさんが所属する「カリフォルニア・エクストリーム・ファイティング」はサイン入りMMAグッズのオークションを開催。そしてインターネット募金サイトの『GoFundMe』にも、家族が負担した医療費や葬儀費用を支援したいとする善意の人々からの募金が続々と集まっているという。

こうしてリアム君の体からは生命維持装置が外され、専門医の手にゆだねられた。臓器提供に関するすべての施術を終えたリアム君は9月23日、遺灰となってやっと自宅に戻ってきたという。マーカスさんは自身のブログで「世界中の皆さんから愛情に満ちた励ましと支援を頂き、心より感謝しております。本日、ついにリアムが私たちの自宅に戻りました。心はいつもリアムと一緒です。この世から交通違反や事故が無くなるよう撲滅運動などにも参加していくつもりです」と述べている。

自宅には特別なコーナーが設けられ、リアム君の小さな骨壷は大好きだったカエルの人形と一緒に置かれているとのこと。「静かな真夜中に『お腹が空いた、ミルクが欲しいよ』というリアムの泣き声はもう聞こえてこない。ベビーベッドをのぞいても笑いかけてくれるリアムの顔がそこにない。これは本当に寂しいことです。でも私たちは頑張って乗り越えていこうと思っています。皆さん、励ましてくれて本当にありがとう」と結ばれた。

出典:http://www.nbclosangeles.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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