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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】いじめで自殺した13歳少年の父親が遺書を公開 無責任な学校側の対応に怒り(米)

世界であとを絶たない「いじめ」問題。日本でもいじめの認知件数は増加の一途を辿っていると言われるが、表面化されていない事例もそれだけ多く存在するのではないだろうか。いじめを受けた子供が、親や学校に告白するのはとても勇気がいることだ。いじめの事実をどの程度学校側と親が把握し、真摯に対応しているだろうか。その必要性を改めて認識せざるを得ない悲劇が、このほど米ニューヨーク州で起こった。

去る8月11日、ニューヨーク州スタテンアイランドにある「ホーリーエンジェルズ・カトリック・アカデミー」に通っていたダニエル・フィッツパトリック君は、13年という短い生涯を自らの手で閉じた。

ダニエル君は、中学生になっても比較的幼い性格が見て取れたという。その分素直だったのだが、クラスメートには“変な奴”と見られ距離を置かれていた。そしてそれは数年前からいじめという形に変わった

自宅の屋根裏部屋でベルトを首に巻き付けて自殺したダニエル君を見つけたのは17歳の姉だった。助けを呼ぼうと階下に叫んだが、すでにダニエル君は息を引き取っていたという。そんなダニエル君が自殺前に書いた“遺書”が、このほどダニエル君の父親によってFacebookに公開された。

ページ2枚にわたってびっしりと書かれていた遺書には「もう諦めた。先生たちは何もしてくれなかった」と書かれてあり、いじめを訴えても何の対応もしなかった学校側の甘さが浮き彫りになった。

ダニエル君は、数年間受けていたいじめのせいで成績が落ち、その成績の悪さをまたいじめられるという繰り返しだった。更にはダニエル君の体型を侮辱するような発言や、体育の時間に不必要にボールで攻撃するなど見た目でも明らかに「いじめ」とわかる光景が度々起こっていた。

しかし、学校側は「ダニエル君はこの学校に向いていないのではないか。新しい学校で再度中学1年の課程をやり直すべきだ」と両親にダニエル君の転校を勧めた。実際には9月からブルックリンにあるザベリアン・ブラザーズ・ハイ・スクールに転入予定だったという。学校側が、いじめを隠し生徒を成績を理由に転校させるという姿勢を見せたことで、ダニエル君の両親は「教育機関にいる大人が子供の訴えを真に受けず、問題を無視することは許されるべきことではない」と『New York Daily News』に怒りを露わにした。

ダニエル君の父親は「息子をいじめていた子供たちの親に言いたい。この先、私たち家族が受けたあまりにも辛い悲劇を、あなたたちが経験することがないようにと祈りたい。私たちは息子を亡くし、姉2人は大切な弟を喪った。私は、息子から毎朝“おはよう!”の言葉を聞くこともできなくなってしまった。そして息子に“愛しているよ”と伝えることもできない。息子は死ぬに値しない。ただただ、私たちはダニエルが恋しい」とその辛い心境を語った。

この報道に対して、ダニエル君の通っていた学校は「彼の死を重く受け止め、今後いじめを受けている生徒には真摯に対応したい」という声明文を発表している。

両親はオンライン募金サイト「GoFundMe」にて、ダニエル君の葬儀費用を集めるために寄付金を募った。余ったお金はいじめ撲滅や自殺を予防する団体に寄付する予定だ。ダニエル君のことをニュースで知った人達の支援は篤く、たった2日間ですでに10万ドル(約1千万円)が集まっている。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)