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writer : ac

【海外発!Breaking News】ジカ熱、性交渉により感染か 米国で初のケース

ジカ熱の感染はウイルスを持つ蚊によって媒介されるというのが一般的であった。しかしこのたびアメリカで、性交渉による感染が疑われる患者が確認されたというニュースが飛び込んできた。『bbc.com』が伝えている。

今月1日、WHO(世界保健機関)は中南米を中心に感染が急速に拡大しているジカ熱に対し「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。感染はアメリカやカナダなどにも広がり患者数は400万人にも上ると懸念されている。

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)のアン・シュチャット氏によると、「今回アメリカで確認された患者はテキサス・ダラス在住で、ジカ熱流行地域への渡航経験はなく、パートナーがベネズエラから帰国しています。蚊に刺されることで発症したものではなく、性交渉による感染であるものと思われるアメリカ本土で初のケースです」と述べ、ジカ熱が蚊による媒介だけに留まらないことに強い懸念を表明した。CDCのウェブページによると、ジカ熱の性交渉による感染は2013年にフランス領ポリネシアのタヒチでも疑いのある患者が報告されているという。

国連財団(UN Foundation)の公衆衛生上級研究員であるアラカ・バス氏は、『BBC』のインタビューに「性交渉による感染が事実ならば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に匹敵するほど事態は深刻です」と答えている。

ブラジルではジカ熱感染者が150万人いるとされ、ジカ熱と「小頭症」の子どもの関連性が指摘されている。今のところ有効なワクチンはなく、防蚊対策を徹底することが必要であるが、性交渉による感染を防ぐにはコンドームの使用が効果的であるという。

出典:http://www.bbc.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)