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writer : ac

【海外発!Breaking News】パート消防士が放火「出動すれば金になる」(英)

「消防士は発生した火災の抑圧・沈静化と人命救助が仕事であり、あなたも地域の人から信頼を受けていたはずです。自分の立場を利用して自ら火をつけるなどもってのほか。火災によってどれほど人の命が危険にさらされたのか、考えたことがありますか?」ロビン・オニオンズ裁判官が被告デビット・ピアソン(32)に投げかけた言葉は厳しいものだった。

英ウェスト・ミッドランズのシュロップシャー消防署の管轄地域では、2014年7月から管轄地域の放火件数が急激に増加。2012年から2年半の間に1件もなかった放火が、6週間で10件報告された。2014年9月、不審に思った消防署が警察に捜査を依頼。犯人は車やワゴン車を狙っており、ガソリンタンクに火をつけて炎上させるといった悪質なものばかりであった。

最初の放火から3か月、警察はナンバープレート自動認識システムから現場にいた車両を洗い出し、パートタイム消防士、ピアソンと同僚のキングスレイ・トーリー(36)が逮捕された。犯行は計画的で、トーリーが現場に赴き火をつけた後、匿名で消防署に電話を入れ、出動したピアソンが時給15ポンド(約2600円)の報酬を得るというもの。2014年第三四半期におけるシュロップシャー消防署の出動回数は27件。全ての火災がピアソンの勤務中に発生していた。2人はSNSで連絡を取り合い「お互いの夢をかなえようぜ」と報酬目当てに軽いノリで放火をしていたものとみられている。

金銭的な欲求を満たすため、消防士でありながら放火に及ぶといった行動が許されるはずがない。トーリーは2015年7月、判決を待たずに自ら命を絶ち、ピアソンには5年4か月の懲役刑が下された。ピアソンは容疑を認めているという。

※ 画像はshropshirestar.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)