海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】イスラム国(IS)の手元に「未記入のパスポートが数万冊」と独紙。

空港や観光地はどこも混雑を極めるここしばらく、新たなるテロ事件発生に対し人々の不安も大きい中、ドイツ紙が気になる情報を伝えた。イスラム国(IS)が個人情報などがまったく未記入というパスポートを数万人分入手したのではないかという。

“ISはシリア、イラク、リビアで計数万人分ものパスポートの盗難に成功した。個人情報や渡航先などがブランクのもので、完璧なパスポートに生まれ変わってそれを必要としている者たちに提供されるであろう。”

ある関係筋からの情報だとしてそう報じたのはドイツの日曜紙『Welt am Sonntag』。海外でのテロ行為を企てている戦闘員に完成したパスポートを手渡すことは想像に難くないが、ほかにもパスポートを欲しがる者に対し、闇市場で1冊あたり日本円にして18~20万円ほどの額で販売される可能性も高いという。

「欧州対外国境管理協力機関」のFabrice Leggeri会長は、「難民の入国および人々の移動が激しいこの時期、慎重なチェックによる水際対策が何より重要になります。しかし情勢があの通り不安定なシリアでは、正しく発行されたパスポートですら偽造パスポートと区別がつかないほど体裁が粗雑です」と話し、頭を抱えているもようだ。

今年9月、メルケル首相がシリアなどの難民や亡命希望者の受け入れに積極姿勢をみせていたドイツ。その2か月後にパリで起きた同時多発テロ事件は決して他人事ではない。シリアの偽造パスポートにより難民を装って欧州各国に入り込んでいるIS戦闘員や危険分子の存在は実に大きな脅威となっている。

※ 画像はwelt.deのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)