海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】サッカー親善試合を決行した英国。ウィリアム王子と首相もスタジアムに。

サッカーの熱狂的なファンであれば、命の危険など考えることなく試合に没頭することが可能であろうか。このほどドイツやベルギーでは、予定されていた国際親善試合が次々とキャンセルとなった。しかし17日、「あくまでもテロの脅威には屈しない」とイングランドはその試合を決行した。

このたびパリを襲った「イスラム国(IS)」による同時多発テロ事件。サンドニ市の「スタッド・ド・フランス」で開催されたフランス対ドイツ代表によるサッカー親善試合では、オランド仏大統領およびシュタインマイヤー独外相が観戦とあって厳重な警備が敷かれていた中、たくさんの犠牲者を出してしまった。テロ行為を防ぐことがいかに難しいか、その現実を突き付けられた形だ。

またテロ実行犯の1人で、現在も国際指名手配中であるアブデスラム・サラ容疑者(26)はベルギー生まれでフランス国籍。この男の逃走によりベルギーの市民の間ではたいへんな不安が広がっている。そうした流れの中、政府より“テロ警戒レベルは高”と通告されたことを受け、ベルギーサッカー協会は「選手およびファンに万が一のことがあってはならない」と、ブリュッセルで予定されたスペイン対ベルギー代表の親善試合を中止した。また、メルケル独首相が観戦予定だった17日のドイツ対オランダの代表戦も直前に中止が発表された。

ただしISに全面的に対抗したいと考えるイングランドサッカー協会およびフランスサッカー連盟の反応は違う、と伝えたのは英メディア『dailymail.co.uk』であった。17日のロンドン「ウェンブリー・スタジアム」でのイングランド対フランス代表の親善試合はその通り決行となり、フランスの象徴であるトリコロールに配色がなされた献花を手に、硬い表情でケンブリッジ公爵ウィリアム王子とキャメロン首相も登場。7万人を超す観客とともにスクリーンの字幕を見ながらフランスの国歌斉唱に参加した。

スタジアムの至るところが赤・白・青に彩られ、パリテロ事件の犠牲者の追悼に徹したその試合。結果はデレ・アリ、ウェイン・ルーニー両選手のゴールにより2-0でイングランド代表が勝利した。噂通り最強レベルとなったその警備体制について、英メディア『dailymail.co.uk』は“S.A.S.英国特殊部隊も待機する中、5千人の兵士が所せましとスタジアム内を巡回した”と伝えている。もっともフランス代表に関しては、連盟はともかく選手たちは中止を望んでいるとの情報もあったようだ。

※ 画像はpastemagazine.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)